カラクリ人間と心臓
カラクリ人間と心臓

カラクリ人間 ノイス・カーノス

人工人間 AH ― 283

長女 エリー・ニーズホック

長男 ボブ・ニーズホック

母親 アリア・ニーズホック

父親 ジェーン・ニーズホック

時計技師 エリーヌ・ニーズホック※アリアと同じキャストでも可

発明家 ノイス・カーノス※父親と同じキャストでも可

真っ暗な状態から上手側が少し明るくなり年老いた発明家がカラクリ人間を制作している。
上手側が暗くなり、下手側が少し明るくなると沢山の人が倒れている中で一人の人間が茫然と椅子に座っている、
そこに発明家が現れコードを繋ぎボタンを押すと立っていた人間が痺れ初め、その場で倒れる。
発明家が落胆した面持ちになり咳をした途端、コードを付けた人間が立ちあがり発明家が喜ぶと上手側が明るくなる、
発明家がカラクリ人間に近づき背中を押すと立ちあがり、発明家が感動するが持病により発作が起こり苦しみながら
舞台中央の前に行き倒れる。それに気が付いた283が発明家に近づく。

283「大丈夫ですか」
発明家「そう見えるか?」
283「助けを呼びます」
発明家「いいんだ」
283「でも」
発明家「お前に頼みがある」
283「なんですか?」
発明家「あいつを頼む」
 発明家がカラクリ人間に指を指す
283「彼ですか?」
発明家「あいつは人間じゃない」
283「そんな風には見えませんが」
発明家「カラクリ人間」
283「カラクリ?」
発明家「あいつは人の力が無いと何もできん。だから何もかも教えてやって欲しい」
283「なぜ?」
発明家「お前はそのために作られた」
283「わたしが?」
発明家「本当はわしが教えなければならない。しかしこの通り時間が無い」
283「・・解りました」
発明家「頼んだぞ」
283「私にできる事なら」
発明家「お前にも長い時間はない、しかし何十年、何百年と生きる」
283「彼が」
発明家「できる限りの事を教えてやってほしい。できるな?」
283「はい」
発明家「頼んだぞ」
 発明家がその場で息を引き取る
283「埋めに行こう」
 283が上手側に行こうとするが止まりノイス(カラクリ人間)に話しかける
283「行くよ」
 ノイスは動かない
283「君の事だ!埋めるのを手伝ってくれ!」
 ノイスは動かない
283「・・しょうがないか」
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