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カモノハシの弓

カモノハシの弓

【登場人物】
《ホムンクルス》
●マイヤ(♀)　　ホムンクルスの指導者・ナジュムの一人娘。人間を憎んでいる。弓矢の腕は一流。
●ラハブ(♂)　　ホムンクルスの傭兵。ホムンクルスの兵として戦っていたが捕虜となった。自己中心的な性格。
●トルバ(♂)　　ラハブの弟分で武器工。投石器を使って戦う。兄貴分のラハブとは違い少しマヌケ。
●シジャ(♀)　　盗賊団に捕らえられていたホムンクルスの娘。頭が良く、生き物に対する礼節をわきまえている。

《人間》
●ミザーン(♀)　錬金堂の最上位錬金術師。ホムンクルスに加担した疑いをかけられ、軍に捕まり軟禁されている。
●マーデン(♂)　王国に仕える剣士で軍の指揮官。王家に絶対の忠誠を誓い、王子の身を案じている。剣の腕前は王国一。
●ジル(♂)　　　マーデンが連れているホムンクルスの捕虜。常に変った歌を口ずさみ、まともに話そうとしない。

《盗賊団》
●カマル(♀)　　伝説といわれる盗賊団の女頭。４０人の手下を従えている。豪快な性格で、義理堅い。
●リーフ(♂)　　盗賊団の副リーダー。足が悪く、杖をついている。盗賊とは思えないような気品を感じさせる。

【種族紹介】
●ホムンクルス
…人間によって創られた人工生命体。姿かたちは人間とほとんど変わらないが、独立するまでの長い間、人間の奴隷として酷使されてきた。人間とは違う形でこの世に誕生した種族であるためか、ごく稀に特殊な能力を持つ者が生まれることもある。
●人間
…地上でもっとも数の多い種族。かつての亜人エルフやドワーフたちから領土を奪い滅亡させた種族。これといった特徴はないが、自分たちが最も優れた種族だと思っている者も多い。
●ゴーレム人
…ホムンクルスとは違い、人間と同じように神によって創られた種族。褐色の肌と独自の文化により、人間から虐げられてきた。ホムンクルスが出現するまで人間の奴隷であった。現在ではほとんど姿を見せることはなく、絶滅の噂も流れている。

【内容】
【オープニング】
　とある町のはずれの森の中。子どもたちがかくれんぼをしている。
　一人の少年がやってくる。

少年　　　ま〜だだよ〜！…ま〜だだよ〜！

　隠れ場所を探しているが、いい場所がない。
　気がつくと、目の前に一本の大きな木。

少年　　　よし、ここだ。ま〜だだよ〜！

　木に登ろうとする少年。

少年　　　ふんっ！よっと…あっ！うわあぁ〜！

　枝が折れ、落っこちる少年。

少年　　　イテテテテ…
老婆　　　こら

　どこからともなく現れる老婆。

老婆　　　枝を折るんじゃない
少年　　　ごめんなさい。でも、かくれんぼしてて

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