カリオストロによろしく
A 誰か誰か〜。誰か助けて〜
B とぉっ!(Bがかっこよく登場。かっこいい音楽はいらない)
A あなたは誰?
B 私かい?私は君を助けるためにやってきたナイトさ。
A 私のナイト様?
B そうさ。私は君のナイト。すぐに助けに来れなくてごめんね。不安だったかい?
A ううん、全然。
B おやおや。とんだ じゃじゃ馬娘のところに来てしまったようだ。
A まあ、じゃじゃ馬なんて失礼ね。
B はは、ごめんごめん。
A それに私が不安じゃなかったっていうのは強がりじゃないの。どうしてか分かる?
B うーん。全然、わからない。この国の未来と同じぐらい分からない。
A それはね、どこかの王子様が私のことを助けに来てくれるって信じていたからよ。き
ゃはっ。
B そうか。それは残念。私はナイト。王子様のように位も高くないし、君にガラスの靴
を履かせてあげることもできない。
A いいの。私はナイト様の方が好きよ。だって、王子様はいずれ王様になってしまうで
しょ?
私、トランプだったらキングよりジャックの方が好きだもん。だってキングって七な
らべのときに全然出せないんですもの
B あぁ、出せないね。
A それにあなたが王様なら、私は女王様。友達に「いま、なにやってるの?」と聞かれ
たときに「女王様やってる」って答えたら変な空気になりそうじゃない?・・・・
あ、やだ、私ったら、勝手に結婚してるってことになってる。いまの聞いてた?
B あぁ。ばっちり聞いてたよ
A きゃー。顔から火とか いろいろ出そう。
B 顔から出すのは火だけにしておこうか。実際に火も出てきたら怖いけど。ところで、
ここは君の部屋かい?
A ええ、そうよ。あー!片付いてない部屋だと思ってるんでしょー。もぉ、見―なーい
ーでー
B そんなことないよ。女の子らしい部屋でかわいいよ
A もう!照れるー
B ピンクがいっぱいで女の子らしいよ。カーテンもピンク。テーブルクロスもピンク。
ティッシュケースもピンク。ノートパソコンもピンク。そしてパソコンを立ち上げた
ら・・・画面もピンク。あー、目がチカチカする。
A ナイト様大丈夫?
B あぁ、ごめん。あまりのピンク一色に頭が狂うところだった。
A ピンクはお嫌い?
B いや、そんなことないよ。ピンクってなんだかエロいしね。
A まあ、ナイト様ってば エロがっぱ。そんなナイト様なんて嫌いよ
B 冗談、冗談さ。でもナイトだって男なんだ。レディ、それだけは覚えておきな。
A 男は狼ってことね。あいあいさー。私のハートのプログラムにインプット完了!
B いい子だ。ところで君はここで一人で暮らしているのかい。
A ううん。パパとママも一緒よ。
B そのパパとママはどこにいるんだい?
A パパとママは旅行にいってるわ。今日は二人の結婚記念日なの。だから私が、2人で
行って来たら?って提案してあげたってわけ
B そうか。じゃあ、今夜は君一人なんだね。
A そうよ。あー、ナイト様、いやらしいこと考えてるでしょ。私、そんなに安い女じゃ
なくってよ
B 考えてないさ。そんなこと考えてる君のほうがいやらしいよ。
A まあ、ひどい。
B そんなこと考えるなんてレディに憧れるガールだけだよ。
A いくらナイト様でも その言いぐさはあんまりよ。
B じゃあ、君は大人の女性なのかい?
A そうよ。これでも私、一人で電車に乗ることだってできるのよ。
B そうか、失礼。それはれっきとしたレディだな。でも、大人になることがいいことな
のかな?
A え?
B 君だって思ってるはずだ。このまま大人になんかなりたくない。子供のままでいたい
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