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喫茶店戦争

・A…旅行客(女)
・B…マスター
・C…探偵
・D…スーツ男
・E…女子大生

　　　　　　　　　〜とある喫茶店にて。

　　　Bが準備をしているところへ、Aが入店。

A「あぁ寒い寒い。
B「いらっしゃいませ。
A「すいません、何か温まるものをいただけますか。
B「かしこまりました。

　　　B、準備。

A「この街って、こんなに冷えるんですね。　もっとちゃんと暖かい恰好をしてくるんだった。
B「この街へは初めておいでですか。
A「えぇ。　今、旅行をしていて。
B「ほほぉ、旅ですか。　温泉旅行ですか、観光地巡りですか。
A「いえいえ。　少し言いにくいんですが、傷心旅行と言うか、自分探しの旅と言うか。
B「自分探しの旅ですか。
A「ちょっと色々ありまして。

　　　B、カフェラテを机に置く。

B「カフェラテです。
A「わぁ。　私普段はエスプレッソばっかりだったんですけど、おいしそう。
B「当店自慢の一品ですよ。
A「いただきます。

　　　A、カフェラテを飲む。

A「すごくおいしい。　身体も温まりますね。
B「ありがとうございます。
A「こんなカフェラテを飲んだの、初めてです。　やっぱり喫茶店で飲むのと、缶で飲むのとは違うんですね。
B「缶ですって。　缶に入ったカフェラテなんぞ、本当のカフェラテじゃありませんよ。
A「私も今、そう思い知らされました。
B「薫りも、味も、色も。　当店のカフェラテは缶だけでなく、そこんじょそこらの喫茶店とは大違いです。
A「ふふ。　店長さん、本当にカフェラテが大好きなんですね。
B「あぁ、私としたことが。　すいません、取り乱してしまいまして。
A「いえいえ。
B「よろしければ、傷心旅行の理由、お聞きしてもよろしいでしょうか。
A「え、えぇ。その。

　　　C、来店。

C「いやぁ参った参った。
B「いらっしゃいませ。
C「おっ、マスター。　こんな時間にしては珍しくお客さんがいるじゃないの。
B「珍しくとは失礼な。　お宅と一緒で、繁盛させていただいていますよ。
C「まぁまぁ、冗談だよ。　マスター、いつものスープちょうだい。
B「かしこまりました。

　　　B、はける。

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