戦国 ジュブナイル 〜松平信康異聞〜
2012年 東京都都大会出場 北区立飛鳥中学校上演脚本
『SENGOKU juvenile 〜信康異聞〜 』 (せんごく ジュヴナイル〜のぶやすいぶん〜)
作・脚本 あいはらみえ
【あらすじ】
時は1575年、戦国時代末期。三河国の長篠城をめぐり、
織田信長・徳川家康連合軍と武田勝頼軍との間で勃発した「長篠の戦い」。
この戦に初陣を飾り、軍功を挙げた徳川家康の嫡男である
松平信康(一七歳)は、岡崎城に戻り母の築山殿に報告していた。
ところがその時、城に刺客が侵入し、信康は命を狙われる。
そして現代…。父親とうまくいかず家庭問題にもイライラしている
中学生のケンジは、夏休みの合宿で、演劇部員と共に祖父が経営する民宿にやってきた。
そこで思いがけずケンジは、戦国時代からタイムスリップしてきた信康と出会うことになる。
ケンジは信康と出会うことでどう変わっていくのか。また信康の運命は?
中学校連合演劇発表会の都大会において上演された歴史ファンタジーの
オリジナル作品です。
『信康事件』
1579年9月、徳川家康は、嫡男 松平信康を幽閉先の二俣城で
切腹させた。(同年、家康の正妻 築山殿も岡崎城から浜松城へ向かう途中、
佐鳴湖のほとりで野仲重政に暗殺されている)
岡崎城主であった信康は若いうちから武勇に優れ、将来を期待されていたが、
自刃により21歳にして短い生涯を閉じた。
この事件に関しては信康の正室徳姫の父である織田信長が徳川家康に
信康の処刑命令を下したとされるが、家康と信康の父子不仲説、家臣派閥抗争説、
織田信長陰謀説と実に様々な諸説があり、真相は日本史の闇の中に封印され謎である。
【登場人物】
松平信康(17歳)
築山殿(田中涼子=ケンジの母)二役
酒井忠次(酒井ひろし=ケンジの祖父)二役
田中孝治(ケンジ父)
田中ケンジ(中学3年生)演劇部員
シズカ(中学3年生)演劇部部長
マナミ(中学2年生)演劇部員
ユウキ(中学3年生)演劇部員・歴史オタク
マサル(中学3年生)演劇部員・戦国ゲームオタク
アカネ(中学3年生)ケンジの幼馴染・浜松紅さそり隊リーダー
モモエ(中学2年生)浜松紅さそり隊メンバー
サユリ(中学2年生)浜松紅さそり隊メンバー
刺客
アナウンス 声のみ
家臣 声のみ
三郎信康(信康幼年期・竹千代)声のみ
●プロローグ●
時は1575年、長篠の戦いの様子。
黒の衣装に身を包んだ戦国足軽隊の群舞。踊り終わって足軽隊はけると築山殿板付き。
松平信康、老臣酒井忠次が登場。信康、忠次が築山殿の前にかしづく。
築山殿 信康、よくぞ無事に参られたな。この長篠の戦いはそなたの初めての戦にこそなれば、
勝利をおさめたことを祝福しますよ。
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