ベタな人々
ベタな人々
【登場人物】教授(男)
A〜K 以上最大十二名(男:十一名 女:一名)
※一人で何役も演じ分けることができます。
白衣を着た教授が登場し、舞台中央で礼
教授「はじめまして△△大学教授の○○です。
今日は私の研究成果をご覧にいれましょう。
私はある特徴をもった生物を研究しています。
その生物とは、偶然出会った時には『うわぁ〜、ベタだな〜』と思ってしまうのに、
実際にはなかなか遭遇することができない、という矛盾した性質を持つ『ベタな人々』です。
…『ベタ』とは、ありがちであること・ありきたりであることを表す言葉ですが、
この『ベタな人々』は、実は簡単に見つけられるものではありません。
その多くは、絶滅の危機に瀕していたり、既に絶滅してしまっていたりします。
中には調査の課程で、架空の生物であると判明したものまでありました。
私は長年この生物たちを探し続け、研究しています。
そうして見つけたサンプルの一部を、これからお見せいたしましょう。」
A 登場(スーツを着ていて、手に黒板消しを持っている)
A 「おい!誰だ、こんなイタズラした奴は!?正直に言いなさい!」
A ストップモーション
教授「サンプルナンバー1 『黒板消しに引っかかる教師』
彼は『教師科』に属する生物です。
『黒板消しを教室の入り口に仕掛ける』という罠自体が既に見られないものなので、
この生物は残念ながら、絶滅してしまったと考えられます。」
A 退場
B 登場(Aと同じく教師の格好、手にチョークを持っている)
B 「つまり、ここでχ=2が成り立つので、それをここに代入すると…。
おい!田中!聞いてるのか?…授業中に居眠りするな!」
B チョークを投げるフォームでストップモーション
教授「サンプルナンバー2 『チョークを投げる教師』
彼も先ほどと同じく『教師科』に属する生物です。
以前は稀に発見されていた生物ですが、絶妙なコントロールが必要とされることや、
教師の威厳の低下などの要因により、絶滅したものと考えられています。」
B 退場
C 千鳥足で登場(酔っ払いの格好)その後ストップモーション
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