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ロマンティックがとまらない。

　　『マリオさんが転んだ』

　舞台はどこかの部室。カオスな空間。１人ずつ舞台に現れた３人。登場のＢＧＭがフェードアウトしたら、クラウチングスタートの構え。笛の合図とともに、どこからか聞き覚えのあるメロディー。「だるまさんが転んだ」の要領で、「マリオさんがころんだ」ゲームをやっている模様。「マリオさんが転ん【ポーズ音】」という要領で、ポーズを決めるはずでしたが。「アキラ、アウトー！」の宣告と【ミス音】が無情に鳴り響く。

タケシ　勝負あり。
アキラ　待ってや。
カズヤ　待っても一緒やろ。
アキラ　一緒ちゃう。
カズヤ　これで何回目やねん。
アキラ　今度、今度あかんかったら。

　カズヤとタケシ、アイコンタクトを取り合う。

カズヤ　（ため息）今度こそな。
アキラ　うん、今度あかんかったら…。
タケシ　わかってるやんなぁ？
アキラ　そんなにきつく言わんくても。
タケシ　これは重大なことを決めようとしてるんや。
アキラ　…うん。あー、ノブがいればなぁ。
タケシ　今頃、アメリカで英語のお勉強でしょう。
アキラ　がくぅぅぅ。
カズヤ　はい、じゃあいくぞ。

　再び、クラウチングスタートの構え。今度は場面が変わって、土管ステージの音楽。最初のポーズ音は難なくクリアした全員。しかし…？
カズヤ　勝負あり！
アキラ　違うねん。
カズヤ　違うくない。
タケシ　ニッポン男児に二言はないよな？
カズヤ　約束は守ってもらうで。
アキラ　ていうか、俺ら演劇部やのに何でこんなことしてるん？
タケシ　アホ、演劇部たるものメリハリを身につけなあかんやろ。
アキラ　誰が考えたんや。
カズヤ　そんなんどうでもいい、約束は守れよ。
アキラ　…わかった。
タケシ　１時間後にまた落ち合おう、若者よ。
アキラ　お前もやん。
カズヤ　しばし、退散。

　カズヤとタケシ、それぞれ去る。

アキラ　どうしよう、なんで俺が…なんか俺、勝負事で負けてばっかり。神様は不公平やなぁ。ほんま、不公平。

　　『我こそはスーパーマルオ』

　照明チェンジ、風がふきすさぶ音。

マルオ　神様は不公平かもしれない、だが私は愛と正義と、キノコを大事にする男。
アキラ　だ、誰！？

　土管をもぐる音と同時に、マルオが登場。掃除箱から登場します？
マルオ　土管の上り下りが得意な男。人呼んで、わたしは…スーパーマルオ。
アキラ　スーパーマルオ！？てか、土管ちゃうやん。
マルオ　気にしない。ところで君、何かお困りのようだね。
アキラ　まぁ、ちょっと。
マルオ　このスーパーマルオに話してごらん。
アキラ　いや、その…コスプレしている人に話すほど困ってませんし。
マルオ　君、私を信じられないというのか。
アキラ　そらそうでしょ、そんなことしてたら任天堂が怒りますよ。
マルオ　大丈夫、うちの親会社はサンテンドウ。
アキラ　パクりの極みですね。

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