策略的な園児(ウンチ大作戦)
策略的な園児(ウンチ大作戦!)
論理的な男・園児編。
【登場人物】
園児:聖誠。ひじりマコト。論理的な男。策略的な園児。
高氏:タカシくん。マコトの部下(?)。エロに目覚めたらしい園児。
先生:井上ユミコ。保母さん。幼稚園の先生。
アイ:幼稚園のアイドル。アイちゃん。
※本当は小学生男子を想定して作っていたのですが(トイレ問題は小学生が主であり、幼稚園くらいの年齢では対象とならない)、視覚的に園児の方がわかりやすいし、先生との関係性もあり、この形に落ち着きました。
/
園児が椅子に座っている。服装は幼稚園のそれ。
胸には「マコト」とかかれた名札がついている。
園児の声「俺の名前は聖誠(ひじりまこと)、6歳。
なんでも論理的に考え、策略を巡らせることを趣味にしている。
この幼稚園を裏から掌握し、俺が頂点となる日も近い。
しかし今日、俺は人生最大の危機を迎えていたのだった」
園児、突然震え始める。
園児(ば、バカな・・・なんだこの猛烈な便意は──!?
ウンチがしたい、だと?
しかし、幼稚園の年長さんにおいて大便をするなど、これほど命取りなことはない。
男子は大便をしているというだけでイジメの対象となってしまうのだ。
女子はいい。
大か小かは個室に入ってしまえば伺い知ることはできないからだ。
しかし男子は違う。
男子は小便をしているのであれば一目瞭然。
個室に入るということは、大便を、ウンチをしているということ。
個室のドアが閉まっている、イコール、誰かが入っているということ。
外からはヤジが飛ばされ、扉はけたたましく叩かれ、蹴られ、
下手したら上の隙間から覗かれ、水をかけられ、
その日からあだ名は『ウンチマン』か『ウンコ大魔神』か『大便毘沙門天』と
名づけられてしまうだろう。それだけは避けなければ。
あー、ウンチがしたい。
年小・年中の4、5歳児ならば、まだ先生に守られながらのお通じも実行可能であろうが、
俺は年長さんだ。
もう6歳だ。
あと数カ月で小学生になる年齢なのだ。
バーのカウンターでホットミルクを飲みながら、
「あの頃は若かったわ」とか、「あの頃に戻りたいわ」とかため息混じりに
幼稚園の入園式のことを思い返すような年齢なんだぞ──!?
だというのに、これは不味い。非常に不味い。
あー、ウンチがしたい)
ギュルギュルとおなかが鳴る音。
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