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杉田社長の日常

登場人物

杉田（スギタ）……KYホールディングス社長

三嶋（ミシマ）……杉田の秘書

高峰（タカミネ）……KYホールディングス社員

　　　　　舞台は社長室
　　　　　杉田が椅子に座り、書類にサインをしている
　　　　　その傍らに佇む三嶋

　　　　　ドアをノックする音

杉田　入りたまえ。
高峰　失礼します。

　　　　　高峰が登場

高峰　社長、新商品の企画書、上がりました。
杉田　おお、ご苦労様。相変わらず仕事が早いね、高峰君。
高峰　ありがとうございます。
杉田　（書類を見て）ふむふむ……なるほど。ほう、そうきたか。うん、
　　　実に画期的だ！
高峰　……。
杉田　さすがだよ、高峰君！　センセーショナルでクリエイティブな素晴らしい
　　　企画書だ！　やはり、若い者の柔軟な発想は大事だな、うんうん。
高峰　ありがとうございます。

　　　　　にこやかな笑顔を高峰に向ける杉田
　　　　　少しの沈黙

高峰　……では、失礼します。

　　　　　一礼し、その場を離れようとする高峰

杉田　ああ、待ってくれ。ちょっといいかな。
高峰　何でしょうか。
杉田　今回の新商品のプロジェクトだが……。チームのリーダーを、君に任せよう
　　　と思っているんだ。
高峰　自分がリーダーですか？
杉田　ああ。若くして主任心得を務める君の手腕に期待しているんだよ。
　　　どうだ、引き受けてくれるかね？
高峰　……自分でよければ、精一杯やらせていただきます。
杉田　うん。その意気だ。若い力で、チームを牽引してほしい。
　　　このプロジェクトは、我がKYホールディングスの未来がかかっていると
　　　言っても過言ではない。責任ある仕事だ。
　　　だが、君なら必ずやり遂げてくれると信じているよ。
高峰　はい。
杉田　頼んだよ。
高峰　最善を尽くします。

　　　　　一礼し、高峰がはける
　　　　　少し、ホッとしたような様子の杉田
　　　　　途端、三嶋の態度が豹変する
　　　　　杉田にベタベタと甘え始める三嶋

三嶋　あぁ〜ん、スギちゃぁ〜ん。

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