コント・魔法少女になってよ!2/オッサン編
魔法少女になってよ2 / おっさん編
小汚い無職のオッサンの元に、かわいいキャラクターが舞い降りた。
男:オッサン。
獣:かわいい獣の人形:キャラクター。魔法の国から来た。声はかわいい。
サラリーマン:使い魔:メガネにスーツのサラリーマン。
獣「僕と契約して、魔法少女になってよ!」
男「え?」
獣「驚くのも無理はない。突然の非礼を詫びるよ」
男「そりゃあ、おどろき、ます、よ」
獣「そうだよね、突然魔法少女になってなんて言ったら、驚くよね」
男「・・・そりゃ驚くよ。だって、え、魔法、少女?」
獣「そうだよ、魔法少女だ。今まで契約してきた女の子達も君と同じ反応をしていたよ」
男「いや、まるっきり同じってわけじゃないんじゃないかなあ?」
獣「僕と契約して、魔法少女になってよ!」
男「あの・・・俺、男、ですけど」
獣「そうだね」
男「魔法?」
獣「そうだよ」
男「少女?」
獣「うん」
男「いやいや・・・」
獣「僕と契約して、」
男「前提がおかしいから! 俺、少女じゃないし・・・」
獣「え、大丈夫だよ。年齢なんて、魔法少女には関係ないよ!」
男「いや、年齢もあれだし、性別もあれだし、もう、ちょっとね、魔法少女と中年のおっさんって、一番遠い位置にあるんじゃないかなあ?」
獣「そんなことはないよ! 僕と契約して、魔法少女になってよ!」
男「いやいやいや。だって俺、無職だし。嫁さんにも逃げられたし、もう、生きる気力もないし・・・」
獣「大丈夫。どんなクズでも、魔法少女になれるよ!」
男「え、今クズって言った? 言ったよね?」
獣「僕と契約して、魔法少女になってよ!」
男「えー、無視ー。それに俺、貯金もあと20万しかなくて、これからハローワークに行くところなんだ。早く次の仕事を探さないと」
獣「そっか。僕と契約して、魔法少女になってよ!」
男「話聞いてた!? 完全に流れ無視しないで!?」
獣「大丈夫だよ。魔法少女になったら、給料も出るよ!」
男「え・・・マジで? どれくらい?」
獣「月に最低30万円は固いね」
男「マジで? え、それは熱いな」
獣「僕と契約して、魔法少女になってよ」
男「おー、それはひかれるなあ。で、具体的には何をするの?」
獣「魔法少女になって、魔物と戦うんだ」
男「魔物って、なに?」
獣「まあそれはいいじゃないか」
男「え、そこスルーするの!?」
獣「僕と契約して、魔法少女になってよ!」
男「いや、さすがに仕事の内容もわからないのに引き受けられないなあ」
獣「福利厚生もろもろも充実してるよ!」
男「えっ!?」
スーツを着たサラリーマン風の男が現れ、パンフレットを渡す。
男「あ、どうも」
男、パンフを読んで感嘆を上げる。
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