あらすじ
第二次大戦中のドイツ。
廃れた教会に暮らす天使のもとへ、
神からの手紙を届けに死神が現れる。
冗談まじりのやりとりの最中、
二人はいつしか“過去”の教会へと迷い込み、
そこには神父、耳の聞こえない少女、
そして葛藤を抱えた警官の姿があった。
戦争という狂気の中で、
それぞれが「正しさ」と「祈り」の狭間でもがく。
やがて天使は、
自らの失われた記憶と、
かつての“自分”の罪と願いに触れていく——。
過去と現在、命と赦しが静かに交錯する時、
最後に残るのは、
ただひとつの小さな祈りの音だった。