あらすじ
校舎裏の十字路に、一脚の丸テーブル。半額シールのフルーツとぬるい紅茶を囲んで集まるのは、遅刻常習の三月うさぎ、水泳部のせいうち、美術部の帽子屋、そして図書室常連の亜利子。購買の棚や通知表、未来と希望といった“学校あるある”を語りながら、彼らは軽口を交わす。笑いと共感を誘う言葉の断片は、次第に「ことばの修理」や「影との対話」といった奇妙な遊戯へ変わり、日常の奥に潜む不条理と向き合う時間となっていく。やがて現れるのは、終わりを告げるジャヴァウォッキーと赤の女王の声。命じられた「終了」に抗い、彼らが選んだのは中止ではなく続行、終わりではなく読点の選択だった。ユーモラスで親しみやすい放課後劇は、観客をいつの間にか深い問いへと誘い込む。