あらすじ
6~12名で上演。申込時人数を教えていただいたら配役案を提案します。名前を持たず彷徨うナナシは、森の風に導かれ、夜汽車に乗り込む。銀河鉄道では旅人や車掌に「名と切符」の意味を問われ、ポラーノの広場では子供たちと遊びながらも心の奥で応答できない自分に気づく。やがて「注文の多い名前店」や「森の学校」のブドリ、「セロ弾きのゴーシュ」と出会い、学ぶことや声を放つことの大切さを知るが、同時に「名のない存在は影にすぎない」と迫られ、群衆には旗印として担ぎ上げられる。苦悩の末、ナナシは「名を持たない名=ナナシ」として生きることを選び、風や星、水や子供たちすべてと結ばれていると悟る。幻想的な旅を通じて、人が呼ばれ、呼び返すことの意味を問いかける物語。
なお、ナナシは拙作「飛ぶ教室」の主人公の名。更に賢治の作品を色々経巡るお話となった。全然別の作品と考えてください。