あらすじ
昼間の閑散とした公園で偶然出会ったニートの誘拐犯・川井と、お嬢様高校に通う星野。
そこへ大学生の進藤や“意識高い系”の先輩・丸山が加わり、思わぬ方向へ話が転がっていく。
身代金を狙うはずの誘拐はなぜか成り立たず、マルチ商法の裏話が飛び出すなど、
それぞれの「うまくいかない」事情が交錯して奇妙な連帯感が生まれる。
星座や占いのやりとりをきっかけに、彼らは自分たちが置かれた状況と素直に向き合い始める。
本当の「やりたいこと」が見つからない焦り、仕事やお金に追われる不安、
親や周囲との微妙なすれ違い……それでも、夜空を見上げると星はそこにある。
ささやかな希望に気づき、意外なチャンスが舞い込み、
「今の自分の人生も、そこまで捨てたもんじゃないのかもしれない」と思える瞬間が訪れる。