茶色の小瓶
初演日:2024/11
作者:川村武郎
作者へ連絡(上演許可依頼など)
初演会場
Theatre E9 Kyoto
初演劇団
かんから館
キャスト総数
5(男:2 女:3 その他:-)
上演時間
85分
あらすじ
「27クラブ」というのをご存じですか?
ロックミュージックの世界に伝わる話で、才能に恵まれたロックンローラーは27歳で夭逝するという有名な伝説です。
ドラッグだったり交通事故だったり自殺だったり、実際に数多くのロッカーたちが27歳で亡くなっています。ローリングストーンズのブライアン・ジョーンズ、ジミ・ヘンドリックス、ジャニス・ジョップリン、ニルヴァーナのカート・コバーンなんかが有名ですね。

今回の話には、ハードロックが大好きで、オーストラリアのAC/DCのアンガス・ヤング(ギタリスト)に憧れてるというちょっと時代遅れな感じの青年が登場します。で、こいつはやっぱり「27クラブ」にも憧れてたりするんですね。これもイマドキは流行らないのかもしれませんが、昔の青年なんかには「長生きなんかしたくねーぜ」「汚い大人になんかなりたくない」と思ってた連中が結構いました。かく言う作者も、さすがに27じゃないですが、40過ぎてまで生きていたくないと結構真剣に思ってましたね。

でも、これは熱いロックンローラーの話ではないんです。
作者はどうも悲観症でして、近年のかんから館の芝居をご覧の方はお気づきと思いますが、「世界が終わっちゃうんじゃないか」ってずっと心配してます。特に今回の芝居の千秋楽は11月4日なわけで、翌5日(日本時間では6日?)のアメリカ大統領選挙で「どっちが勝ってもアメリカは内戦になるよ」って、あっちこっちで言いふらしています。だから、今回の芝居が、ひょっとしたら最後の公演になるかもしれない(だって世界が終わっちゃえばそうなりますよね)と、半分冗談、半分本気で悲壮な覚悟がなきにしもあらずです。
でも、そんな大風呂敷を広げた国際情勢の話にするつもりもありません。むしろ、だからこそ、ごくごく個人的なお話にしようと思ってます。

題名が「茶色の小瓶」で、これはグレン・ミラーの有名なジャズナンバーですが、なぜか日本では童謡として広まって、原曲は酒飲み夫婦の歌なのですが、日本では、どうしたものか、何でも出て来る不思議な小瓶の話になってるんですよね。まるで打ち出の小槌です。そこで、ペシミストの作者は、ひらめきました。何でも出て来るなら、いっそ「パンドラの箱」の話にして、一応かろうじて「希望」だけが残る話にしよう、とか、小瓶だったら、海を何年も漂って届いたボトルメールの話なんかがロマンチックでいいんじゃないか?とか、それだったら、未来の自分へ宛てた少年時代の自分からのタイムカプセルみたいなメッセージがいいんじゃないか? あれ? これってアンジェラ・アキの「拝啓十五の君へ」のパクリじゃないの? とかいろいろ考えまして。
さて、どうなることか、それは見てのお楽しみということに致しましょう。
著作権使用料
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(2024/11/5 10:20:58現在)

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