あらすじ
「我々はもはや主人公ではない」
県庁所在地にある滝公民館。
事務室の職員たちは、みんな「輝かしい過去」を持っていた。
女怪盗だったアガサ、高校生作家だったイノウエ、薄幸の美少女と恋仲だったウキシマ、天才中学校球児のエノモト。
そして、特に過去のない同僚の太田さんを見下しながら、彼らは平凡で平坦な日常をだらだら送っていた。
ところが、ある日。「魔法使い」を名乗る人物が現れ、彼らに言う。
「もう一度、主人公になりたくない?」
公民館の内気な職員「太田くん」と、アカペラサークル代表の「鳴海」をラブラブにしたら、彼らに波乱万丈の人生を取り戻してくれると言うのだ。
アガサ、イノウエ、ウキシマ、エノモトは、動き出す。
人の強欲と人情が交差する、公民館祭りの舞台が幕を上げる。