あらすじ
左目に大きな傷痕を持つ青年、柊 紫文。
出産時に母は変死、父は、赤ん坊だった彼を雨の中に捨てる。
傷痕は確実に彼の心を蝕んでいた。
なぜ、自分は穢れを持って生まれたのか。
なぜ、父親は自分を捨てたのか。
全ての疑問は、諦めとともに澱んだ瞳に映されていた。
そして、親子は邂逅を果たす。
その頃、世間は連続通り魔事件の恐怖におびえていた。
獲物を容赦なく切り刻む無慈悲な犯行。
事件を追う紫文の幼馴染、伊勢 直登。
そこに隠された真相とは?
紫文の復讐の行方は。
本当に穢れているのは、誰か。
厭世なる世間を生きた青年のピカレスク・ストーリー。