瞳・發・見・傳
瞳・發・見・傳


                    作・志野 英乃


      倭人は帯方の東南大海の中にあり。
      山島に依りて國邑をなす。
      邪馬壱國、女王の都する所なり。
      その國、男子を以て王となし、住まること二十年。
      國乱れ、光失う年あり。
      乃ち一女子を立てて王となす。
      名付けて卑弥呼という。
      鬼道に事え、能く衆を惑わす。
      男弟あり、佐けて國を治む。
              「魏志倭人傳」より


      配役 ヲロ    (北の辺境の民)
         ヒミカ   (皇女・ナザギの妹の娘)
         スメラ   (皇子・ヒミカの弟)
         ツクヨミ  (スメラの従者)
         リガン   (大陸から来た渡来人)
         ノノベ   (ヒミカの従女)
         ヤツカ   (朝廷の家来)
         チムロ   (朝廷の家来)
         イワレ   (朝廷の家来)
         ミマキ   (朝廷の家来)
         エズサ   (朝廷の家来)
         アシナ   (朝廷の家来)
         ワラビ   (朝廷の家来)
         ウギリ   (朝廷の家来)
         クロマロ  (朝廷の重臣)
         ナザギ   (大王)


□ 舞台 □
中つ国 (なかつくに) 大王の統治する人の住む処。
天上  (てんじょう) 神々の住む処。
黄泉  (よみ)    死者の住む処。夢の世界とつながっている。
辺境  (へんきょう) 辺境の民の住む処。北の辺境と南の辺境がある。
大陸  (たいりく)  大陸の民の住む処。魏が統治している。

□ 人々 □
大王  (おおきみ)     中つ国を統治する王。
皇女  (みこ)       大王の一族の女子。姫とも呼ばれる。
皇子  (おうじ)      大王の一族の男子。
辺境の民(へんきょうのたみ) 大王に服従せず、辺境に住んでいる人々。
巫女  (みこ)       天上の神々の意思を聞く女子。

□ 語句 □
文字  (もじ)
 大陸から渡来人によって伝えられる。
記紀  (きき)
 ナザギの命によってクロマロに編纂させている史書。
淡島(あわしま)・ヒルコ
 中つ国ができる前にあった世界。出来損ないであると神々にみなされ捨てられた。
天の剣 (あめのつるぎ)
 大王になる者がその証として持つよう天上の神々から授かった剣。あらゆる物を切り
 裂くことができる。
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