Capriccio
猫を殺したのは好奇心か?♀猫篇



Capriccio
猫を殺したのは好奇心か?♀猫篇




女1
女2




用意する物

イケメンの写真集一つ。非イケメンの写真集一つ。
枕が二つ。一つには壊れる細工を。
マイクと携帯1つずつ
大き目のリュック二つ。


    何も無い舞台。女が二人登場。背伸びやあくび。寝起きの様子。軽く体をほぐし、おもむろにジャンケン。1が勝つ。2腹筋。立ち上がり再びジャンケン。また1が勝つ。2背筋。立ち上がり三度ジャンケン。1が勝つ。2腕立て。しつこく立ち上がりジャンケン。1勝ち。2発声練習。ご多分にもれずまたもジャンケン。今度は2が勝つ。1中央に仁王立ち。

1  クリプトビオシス。永久的休眠状態。この状態にあるものは、マイナス200℃の低 
温状態から、摂氏数百℃の高温状態にも耐性を持つ。また、真空に近い状態にも、放射線を浴びようとも生き残る事が出来る。地球上の原始生命もこの状態で飛来したのではないのかとも言われている。

    ジャンケン。2の勝ち。

1  例えばアフリカに住むユスリカの幼虫は、乾季になると完全に乾燥してガラス状になる。そうすることで乾季を生き延び、命をつなぐ。この状態の生き物は決して死んではいない。しかし、生きているとも言えない。全ての生命活動は停止し、あらゆる外部からの刺激にも反応を示さない。生物と鉱物の中間的状態である。

    ジャンケン。2の勝ち。

1  話は変わり、時は20世紀末から21世紀初頭にかけて。NASA、アメリカ航空宇宙局は宇宙を飛来する隕石の軌道計算に力を入れていた。自らの計算の精度を確かめる為、木星に接近する隕石群の軌道を計算。結果予測通りの場所、時間に木星に隕石群は激突。その精度が信頼に足るものである事を証明した。

ジャンケン。2の勝ち。

1  古来、地上の覇者として栄華を極めていた恐竜を滅ぼしたのも宇宙から飛来した隕石によるものだ、との見解もあるほど隕石の激突は脅威である。その衝撃もさる事ながら、それによって引き起こされる二次的被害は甚大である。津波により沿岸部の都市は壊滅。また巻き上げられた粉塵は太陽光を遮り、地表は厳寒の世界へと変貌する。

ジャンケン。2の勝ち。

1  人類史上、直接その脅威を経験する事は幸いにも無かったわけだが、その爪痕は地表にいくつか発見されている。その脅威を未然に防ぐべく、NASAのみならず、各国の天文学者は宇宙を監視し、隕石の軌道を計算する事に尽力したわけである。

    ジャンケン。2の勝ち。

1  実際広大な宇宙の中において、辺境の一惑星でしかない地球に隕石の激突する確率はそう多くは無く、文字通り天文学的確率であった。が、しかし。無情なる計算結果が出た。

    ジャンケン。1の勝ち。

2  西暦2880年、3月。

    台詞の続きを待つ1。何も聞こえない。2を見ると、さあ次と言わんばかりの表情。え?という表情の1。2構わずじゃんけん。2の勝ち。

1  ある隕石の軌道を計算した結果、西暦2880年3月にその隕石は地球に激突する事が判明。その隕石は、恐竜を絶滅に追いやった隕石よろしく、人類を滅ぼすに十分な質量を持っており、そのまま放置すれば人類の歴史にピリオドを打つ存在であった。

ジャンケン。2の勝ち。

1  無論、計算が正しければではあるが、その計算は当時では限りなく精確なことは証明済みであった。とはいえ人類は恐竜達とは違い、高度な文明を有しており、ただその日が来るのを待つだけでは無かった。NASAは特殊なアームを持つシャトルを造り、その隕石の軌道をずらす計画を立ち上げた。

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