MY DEAR RYOMA
「MY DEAR RYOMA」
                結城 翼

★登場人物
最相早苗・・剣道部女子最強だった。100%完全志向娘。
岡田伊予・・早苗のライバル。定期戦出場決定戦で早苗を幸運にも破る
植木乙女・・熱血マネージャー。パソコンに堪能。ボクっていうのがクセ。
坂本晋作・・剣道部のOB。
西条盛彦・・剣道部員
中田かほる・剣道部員
桂川しづ・・剣道部員
最相頼子・・さなえの母。
最相俊雄・・さなえの父。




Ⅰプロローグ・・ボトルメールⅠ

        波の音が穏やかに聞こえる。
        幕が上がると薄暗い中に、モニターが光る。
        後方には巨大なモニター画面がボトルメールの画面を映し出している。
        画面にはボトルは流れ着いていない。
        前の方で一人の少女が黙々と居合い(土佐英信流)の練習をしている。
        さらにその前には一つの青い瓶。
        かまえた姿勢のまま。

早苗 :ある日突然手紙が来ました。波ばかりが寄せては返す、海の果てしか見えない海岸で、いつまでも立ちすくんでいた私の前に手紙が流れ着いたのです。

        すばやく抜いて、上段にかまえて静止。

早苗 :世に生を得るは事をなすにあり。その人はそういいました。

        びゅんと振り下ろして止まる。
        瓶の上。

早苗 :来るはずもないものをまつのには強い力がいります。

        刀を右上に大きくあり、びゅんと風きって、刀を納める。
        すっきりと立っている。

早苗 :その人に私は手紙を出しました。「MY DEAR RYOMA 私の親愛なる竜馬。私は奇跡を信じたいと思います。もう一度、もう一度手紙を下さい。」

        再び静かに座り、抜刀のかまえ。

早苗 :私の流した手紙はどこまで行ったのだろうかと時々思います。波の音しか聞こえない、何にもない海岸に立ちながら私は、寄せてくる波をじっと見続けています。

        すっと抜いて再び上段にかまえる。

早苗 :さなえは強い力がほしい。

        苦しいような言い方。切っ先は揺れているかもしれない。
        やがてそれを振り切るかのように、刀を裂帛の気合いとともに切り下ろす。
        そのまま制止しているが、やがて何事もなかったかのように黙々と残りの動作をして刀を納める。
        波の音が大きくなって暗転。
   
Ⅱそうめん

        波の音が静まって明るくなる。
        モニターの前に早苗が剣道着のまま座っている。
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