日本の右
〜じゃんじゃん大作戦〜

プロローグ

          一人の男、中央に。
男「人生の幕が開く。それは、時として、華やかなスターであり、落ちぶれた道化であり、流浪の旅人であった。それは時として、主役であり、脇役であり、一人の観客であった。人はそれ、その時、その状況の下で、ある時はスターを演じ、ある時は道化になりすまし、そしてまたある時は観客として見続けるだろう。しかし、それぞれ個々の人生がその瞬間、主役であろうと脇役であろうと、いつまでも主役であり脇役であるとは限らない。人は何時如何なるときでも、それぞれの価値観の下、主役であり、脇役であろうと、それぞれの人生を作り上げていく。それぞれの人生を形作っていく、何度も、何度も、終わりが来るまで、何度も、何度も、」
          全ての人々。
          中央の男、歌い出す。
男「右見て、東見てみれば、ハイ!」
全員「ヘップバーンの写真集」
男「それ!」
全員「持ったか(持ったか)、持ったか(持ったか)、持ったか(持ったか)、」
男「ヨモギを、食べてみてみれば、ハイ!」
全員「ヘップバーンの写真集、」
男「それ!」
全員「持ったか(持ったか)、持ったか(持ったか)、持ったか(持ったか)、」
          突然の歌、突然の踊りに驚く観客を尻目に暗転。


ACT 1

          太郎、ピンチの瞬間。
太郎「く、くそう、」
悪者「ふはははは、お前の運命も此処までだ。」
声「待ちなさい。」
悪者「だ、誰だ。」
          女現れる。
          ウルトラバニーだ。
バニー「正義の味方、ウルトラバニーよ。」
          バニー、突然歌い始める。
歌「私は、ちょっと可愛いのー。
  ウルトラーバニーって名前なのー。
  私はお茶目な女の子。私は不思議な女の子。
  ウルトラ、ウルトラ、ウルトラ、バーニー。」
ファン「バーニーちゃーん。」
          いつの間にかファンクラブもやって来た。
バニー「みんなー、今日は、バニーの為にこんなに沢山集まってくれて有り難う。皆のお陰でバニーは今日も元気でーす。今日も、皆の応援で悪い人達をやっつけちゃおうかなって思っちゃたりしています。皆、応援してねー。」
太郎「・・・・」
悪者「・・・・」
バニー「いくわよー、バニー・パーンチ。」
          ヒット!
          しかし、バニーは弱かった。
バニー「ぱーんち、ぱーんち、ぱーんち、」
          次々と繰り出されるパンチの嵐。
          しかし、全然効かない。
バニー「えーん。」
          泣き出す。
ファン「バニーちゃん!」
          ファンの怒り。
ファン「うおー!!」
悪者「うわー。」
          やられる悪者。
バニー「きゃー、やったあ!」
ファン「やったね、バニーちゃん。」
バニー「みんなー、有り難う。今日も、皆のお陰で、悪者、やっつけちゃいました。また、頑張るから、みんな、応援してね。」
ファン「バニーちゃーん。」
バニー「じゃ、またね。ばいばーい。」
          バニー去る。
          太郎は、呆気に取られている。
ファン「アンコール、アンコール、アンコール、アンコール、」
          アンコールの嵐。
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