春からのこと
「春からのこと」作・ながみねひとみ

岡本ミキ  …高校3年♀剣道部のエース。親とケンカをしながら進路を決める。
細川シュンヤ…高校3年♂安達と同じクラス。生徒会役員。
安達ユウイチ…高校3年♂生徒会長、剣道部に所属するが、生徒会で忙しい。
本多タイチ …大学2年♂剣道部の先輩。東京の大学に通う。
早河ナツコ …大学2年♀剣道部の先輩。東京に在住。
斎藤カオル …大学2年♀剣道部の先輩。地元の大学に通う。






























   音響F・I。中央のサスに制服を着た。ミキが立っている。

ミキ 久しぶりに実家に帰ると、母の背中が小さくなっているのではないか
   と驚いた。毎日、一緒にいると気がつかない時間の経過を知る。「白髪
   がないのが自慢なのよ。」と、ふざけてわらう母の髪の毛に白髪を見つけ
   たのも同じ時期だった。父は単身赴任で、家にいない時間がおおかった。
   その期間でも、父は毎日、家に電話をいれる、こまめな人間だった。
   あたしの、家族はそれなりに普通だった…。そう、普通。でも…
   私は、あのとき…すべてにイライラしていたように思う…。

   音響C・O。電話の音C・I、きりのいいところでC・O

ミキ え…何…?お父さん…?なんで?進路の相談…どうして、今、家にいな
   いのに、なんで、相談する必要があるの?単身不妊だってもう1年以上
   も家にいなんだよ!お母さんが判断してよ!?どうして、いつもそうなの?

   サスC・O。照明C・I 場面転換。
   安達、細川、歩いてくる。それにすれ違うミキ。

ミキ おぉ。偶然。
安達 おぉ!
ミキ 生徒会?
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