THE補講2

〜自分、将来、そしてちょっぴり愛について〜

(ほこうに)
初演日:2005/2 作者:吉田へるしー
THE補講2 〜自分、将来、そしてちょっぴり愛について〜

作・吉田へるしー


(CAST)
岡崎人志 生徒。ちょっぴり怠慢なヤツ。自分を不良だと思っている
岩瀬零  生徒。何事にも無気力。だがつまらないことに頭がよく働く
田村聡介 生徒。オカマ。受験生ということで勉強を頑張っているのだが・・・
広沢京子 教員。英語科担当。天然キャラだが熱い一面も見せる優しい25歳

緞帳は閉まっているが地明かりはついている
セットは教室で机と椅子と黒板と教卓は最低限用意
オープニングが流れてから緞帳が上がり始める
緞帳が上がりきった後BGMはゆっくりフェードアウト


放課後の教室
岡崎・岩瀬・田村板付き
田村は勉強をしている
岩瀬はそろばんを使って何やら計算をしている
岡崎はつまらなさそうにしていて岩瀬と会話をする

岡崎「一体何だって言うんだよな?昨日現国の補講をしたと思ったら今度は英語の補講だとさ。いくら何でも毎日補講ってのはウザすぎるよな
岩瀬「そうだね
岡崎「そりゃあ、オレ達が赤点ばっかり取るから仕方ないんだけどさ
岩瀬「そうだね
岡崎「でも今日は京子先生の補講だよな?昨日の現国と違って、今日の英語は美人な先生でよかったよ、うんうん。地獄に仏とは正にこのことだよな
岩瀬「そうだね
岡崎「お前、話し聞いてんのか?!
岩瀬「そうだね
岡崎「・・・。
岩瀬「・・・。
岡崎「・・・会話続かないな
岩瀬「そうだね
岡崎「・・・。
岩瀬「・・・。
岡崎「おい聡介
田村「なに?
岡崎「お前勉強ばっかりやってるくせに何で赤点なんて取ったんだよ?
田村「・・・。
岡崎「お前もしかしてバカ?
田村「うるさいわね!
岡崎「お!怒ったか?
田村「受験勉強してたから定期テストの範囲は勉強してなかったのよ!
岡崎「あれ?でもお前昨日の現国の補講は出てなかったよな?
田村「現国は出来るの
岡崎「英語は苦手なのか?
田村「うん
岡崎「お前バっカだなあ。英語が苦手なんだったら初めから赤点なんて取らないように英語だけでも勉強してたらよかっただろ?
田村「うっ、それは・・・
岡崎「へへん。もしかしてオレ、今いいこと言ったんじゃない?
岩瀬「(ボソっと)昨日の補講で先生に言われたセリフ
岡崎「な、なんだと!?
岩瀬「そうだね
岡崎「何が『そうだね』だ!会話が繋がってねえんだよ!
田村「え?そうだったの?てっきり人志が考えたセリフなのかと思っちゃった・・・
岡崎「どっちでも似たようなもんだろ
田村「てかさ、あんたに言われたくないわね!ウチはまだ受験勉強してたって理由があるけど、あんた勉強何にもしてなかったんでしょ?!
岩瀬「そうだね
岡崎「失礼な!それは違うぞ!
田村「何が違うって言うのよ?
岡崎「オレは勉強したぞ!
田村「ウソおっしゃい!勉強したくせに何で0点なのよ!
岩瀬「そうだね
岡崎「それは・・・解かなかっただけだ!

田村・岩瀬コケる

田村「はいはい、一生ホザいてなさい
岡崎「てかさ、零は何で赤点なんて取ったんだ?昨日の現国も赤点だったし。もしかして、テスト中ずっと今みたいに何か計算していたのか?!
岩瀬「そうだね
岡崎「おいおい、そりゃ出来ないわけだよ。で、一体何の計算をずっとやってるんだ?

岡崎、岩瀬のノートを覗き込む

岡崎「『GT−R購入計画』。何だこれ?!
岩瀬「クルマだよ
岡崎「クルマ!?お前クルマ買うのか?!
岩瀬「そうだね
岡崎「『そうだね』って・・・。お前免許持ってんのか?!
岩瀬「そうだね
岡崎「マジかよ!いつ取ったんだ?
岩瀬「夏休み
岡崎「へー。お前そんな趣味があったんだなあ。ところでさ、ここに書いてある665万って何だ?
岩瀬「GT−Rの値段だよ
岡崎「は?!そ、そんなにするのかよ!買えるわけねえじゃねえか
岩瀬「そうだね
岡崎「てかさ、たかがクルマが何でそんなに高いんだよ?
岩瀬「(急に改まって)説明しよう。GT−Rとは日産のスカイラインGT−Rの略称で世界でもトップレベルの速さを誇る本格思考のスポーツカーだ。私が今最も興味があるのはBNR34型で今では絶版モデルとなっている。しかし未だに熱狂的なファンがおり、中古車市場の価格は高騰しているのだ。
岡崎「なるほど。つまりプレミアがついたってわけか
岩瀬「その通り!そして昨今の日本メーカーの自動車市場を見てみると各社とも環境問題を意識する余りハイブリッド車を作るようになり・・・
岡崎「はいはい分かったよ!お前は一つのことしか考えられないんだな
岩瀬「(元に戻って)・・・そうだね
岡崎「またそれかよ!さっきの元気はどこ行ったんだ?!
岩瀬「そうだね
岡崎「・・・。
田村「人志は何かに興味ないの?
岡崎「お前、聞いてたのかよ!勉強してたのかと思った
田村「ねえねえ、人志は零に敵うような趣味とかないの?
岡崎「いや、零には誰にも敵わないだろ。・・・そうだなあ、誣いて言うならば『銀蝿』かな?
田村「『銀蝿』って、虫の?
岡崎「ばーか。歌手だよ!
田村「歌手?!蝿が歌唄うの!?
岡崎「お前、頭大丈夫か?どうやったら蝿が歌を唄えるんだよ!そんなのこっちが見てみたいよ!
田村「じゃあ何なのさ?
岡崎「『横浜銀蝿』だよ!
田村「よこはまぎんばえ・・・あ、何か聞いたことある。それってずっと前に流行ったロックグループでしょ?
岡崎「ちっちっちっ。ロックンロールって言って欲しいぜ。やっぱ『銀蝿』はサイコーだよ!お前も一度は耳にしたことあると思うぜ。絶対シビレっからよ!くー!
田村「そうなんだ
岡崎「そういうお前は何か趣味があるのかよ?
田村「うーん、詩を書くことかな?
岡崎「・・・詩?
田村「主に恋愛系
岡崎「むむッ。なんか嫌な予感が・・・
田村「(恥ずかしそうに)・・・見てみる?
岡崎「遠慮しときます!
田村「あら、そう
岡崎「てかさ、家がスーパーやってるヤツが詩なんて書くか?
田村「ウチの趣味と家業なんて全然関係ないでしょ!
岡崎「それにさ、受験勉強とかして何か意味あるわけ?
田村「大学に行くためよ
岡崎「おいおい、何度も言うけどお前んちスーパーなんだろ?大人しくスーパー継ぎゃあいいじゃんよ。いいなあ、就職までスパーンっと一発で決まってるやつはよ!
田村「・・・。
岡崎「しかしお前がスーパーなんてやってたら面白いよな?だってさ、『スーパーの女』ならぬ『スーパーのオカマ』だぜ?笑っちゃうぜ
田村「・・・人の気も知らないで
岡崎「ん?何か言った?

京子先生登場
手には英語の教科書とノートと教師手帳と辞書とプリントを持っている

京子「はい、席について。起立、礼、着席。それじゃ今から補講をはじめます
岡崎「あのさ先生、昨日も現国の補講があったんだけどさー
京子「だから何なの?
岡崎「やっぱ二日連続なんて辛すぎるよ。もう帰っていい?
京子「もう!またそんなこと言ってるの?昨日現国の補講でもそんなこと言ってたでしょ
岡崎「ギクッ!なんでそれを・・・
京子「坂元先生から聞いたのよ。坂元先生はあなた達にまんまと騙されて授業出来ずに終わったみたいだけど、今日はそうは行かないからね
岡崎「えー。おい零、お前も何か言ってやれよ!
岩瀬「(計算をしている)・・・。
岡崎「おい、零!
岩瀬「(はっと気がついて、立ち上がって)そうだね!
岡崎「あちゃ〜・・・

岩瀬は何のことか分からず座ってまた計算をする

岡崎「なあ聡介。お前も何とか言えよ。補講なんてウザくてやってらんねえだろ?
田村「別にそんなことないよ
岡崎「は?
田村「だってウチは英語出来ないんだからこうやって補講してくれてむしろありがたいんだもん
岡崎「はぁ・・・(ため息)
京子「ほら岡崎くん、ちょっとは田村くんを見習いなさい!
岡崎「そんなこと言ったって・・・

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