Alas

〜つばさ〜

()
初演日:0/0 作者:各務あい
   題名:Alas
   劇団:六つ川高等学校 演劇部
   作者:各務あい
 ---------------------------------------------
 著作権について
 ・本ページで公開されている作品の著作権をはじめとするすべての権利は
  全て作者が保有いたします。
 ・このページからダウンロードできる脚本は全て無料で読んでいただいて
  結構です。ただし、舞台等で御利用の際は、作者からの上演許可を取っ
  ていただくようお願いいたします。
 ・必要に応じての改編等も、作者への許可の上行って下さい。
 ・著作権料が発生する場合、指定された額を作者へ送金を忘ないように
  お願いいたします。本作品おける著作権料は、下記に示す通りです。

 ---------------------------------------------
  小学校、中学校、高校、その他学生の無料公演・・無料
  アマチュア劇団の公演、学生の有料公演・・・・・5000円
  プロの劇団の公演・・・・・・・・・・・・・・・全チケット収入の1割
    (全チケット収入の一割が5000円に満たない場合は5000円)

    [2]の場合、公演の2週間前までに、
    [3]の場合、公演後2週間以内にお支払いください。
 ---------------------------------------------
ALAS〜つばさ〜

拓斗(たくと)・・・浪人生
瞳(ひとみ)・・・拓斗の姉
司(つかさ)・・・拓斗の友達
真白(ましろ)・・・少女。白いコート(希望)   
沙千(さち)・・・小学生
拓斗A(たくとA)・・・小学生
天使1
天使2
 
テーマ曲  ALAS〜つばさ〜

        プロローグ

真っ暗な中ALASが流れる

拓斗(声のみ)かげろうのように漂う心は、
   どこかに何かを置き忘れたまま、
   思い出すこともなく、ただ、
   過ぎていく時間の中をさまよっていた。
   俺の中の時計の一つはあの時のまま、針を止めていた。
   二度と動く日は来ないだろう。
   それならそれで別にかまわない。
   初めから何もなかった。ただそれだけのこと。
   時計そのものが記憶の奥深く、
   葬られようとしていた。そう、彼女に出会わなければ―――――

音楽停止と同時にスポット   
無表情な少女が立っている

天使1(声のみ)まだ過去を捨てられないのですね。
天使2(声のみ)かわいそうに。

明るくなると一面白い世界(壁がすべて白い布で覆われている)
両端から天使登場(普通の服装だが、すべて白で統一)

天使1  私、こういうのって弱いんですよね。
天使2 (無視)そうですか。
天使1  何とかしてあげられないでしょうか。
天使2 (またか、という顔)駄目ですよ。勝手なことは。
天使1  いい考えがあります。時間をあげましょう。
天使2  大神さまに叱られますよ?
天使1  秘密にしておきなさい。
天使2  だめです!だいたい、私達でさえ特別な場合でない限り
     地上に降りることはできません。
天使1  特別な場合?
天使2  そうです。きちんとした仕事がある時だけ。
天使1  そういえば、もうすぐ雪の季節ですね。
天使2  そうですよ。ただでさえ忙しくなるんですから。
天使1  では彼女に手伝ってもらいましょうよ。
天使2  はあ?
天使1  仕事があればいいんでしょ?
天使2  それは、天使の場合で、
天使1  まったく融通がききませんね。私達は忙しい。
     彼女は地上に行きたい。
     一石二鳥ではありませんか。それに、
     人を助けることは天使の本来の姿です。違いますか?
天使2  それはそうですけど、でも、大神様が・・・・
天使1  少しは自分で考えて行動したらどうですか?
天使2  だって私達は天使といえど雇われの身、
     アルバイトみたいなもんですよ?
天使1  だからこそ、正しい天使としての姿を見せてやりましょうよ。
     でないと、ずーーーーーっと見習いかも・・・
     (意地の悪い目で天使2を見る)
天使2  そんな〜。
天使1  どうします?
天使2  う〜〜〜〜。はいはい、わかりましたよ。
     彼女を地上に行かせればいいんでしょ!
     だけど、本当に、本当に今回が最後ですからね!
天使1  わかってますって。(少女に)あなたの気持ちはわかりました。
     だから、そんなに悲しい顔をしなくていいですよ。
天使2  仕方ありませんからね。ただし、こういうことに、約束はつきもの。
天使1  細かいことにうるさいんだから。
天使2  これでも、ぎりぎりのところなんです!
    (少女に)いいですか?
     必ず約束の時までに戻ってくるのですよ。

少女無表情なままうなづく
天使1・2少女に手をかざす
音楽IN(幻想的に)
少女目が覚めたように辺りを見回し驚く。
やがて自分の体を見回し驚きは喜びに変わる

天使1  行きなさい。思いを伝えに。
天使2  約束を果たしに。
天使1  大切な人のために。
天使1.2  白い翼とともに。
少女笑顔うなづき走って退場

天使1.2  季節は冬

天使1・2雪を振りまく
暗転
音楽次第に大きくなりやがてFADE DOWN

VOL.1  帰り道〜after school〜

スポット

拓斗   不思議なことは突然やってくる。あれは予備校の帰り道。

明るくなると予備校帰りの拓斗と司

司    あーーーーー今日一日長かった!ほんと試験の日って
     普通に過ごすより疲れるよなあ。どうだった?
拓斗   最悪。大丈夫なのかなあ。今年。
司    さあな。怪しいところだ。前の模試より難しかったしな。
拓斗   おまえのクラス、前の結果返ってきたんだろう?
司    ああ。この時期でBはきついよなあ。
拓斗   へっ?
司    おまえは?
拓斗   まだ、もらってない。見たくもないけどね。
司    わかるわかる。で、今日の出来はどうよ?
拓斗   良くはない。
司    だろうな。
拓斗   少しは否定しろよ!
司    いや、つい。
拓斗   つい正直に言ってしまったってか?
司    まあまあ(拓斗を抑える)お互い努力が必要ってこと。
     俺もおまえもな。
     まだ伸びる余地があると考えればいーんじゃねーの?
拓斗   恐ろしく都合のいい前向きな言い訳だな。
司    いいからいいから。そうと決まれば、模試のお疲れっつーことで、
     飯でも食ってかない?
拓斗   遠慮しとく。
司    怒るなって。
拓斗   違うよ。俺帰らないと。
司    ああ、そうだったな。いいよなー。こういう日にさ、
     帰宅してもうるさく言うのがいないってさ。
拓斗   そうか?
司    そうさ。まっおまえの両親もなかなかのつわものだと思うがな。
拓斗   まさに。
司    じゃあ、俺こっちだから。また明日。
拓斗   おう。

司退場
少女舞台後方に登場。誰かを待っている

拓斗   (司の去った方向を見つめて)俺はEだっつーの!
     「努力が必要です。」、再度検討必要、
      進路変更お勧めのオンパレード。今日なんて過去最低の出来。
      わけわかんなくて途中から爆睡してたさ。
      こんな時期に記録つくってどうすんだよ!
      アルファべットが増えていいのはな、
      女の子の下着のサイズだけなんだよ!
      あーーーー寒い!寒い!寒い!寒い!!
      身も心も財布も頭の中も寒い!!なんでこんなに寒いんだ!!
     (雪が頭上から降ってくる)
      はは、おまけに小雪までちらついてるときた。
      ほんとつき過ぎだよね。ここまできたら上出来だあ。
      はーーーーっはっはっはっはっ
      ・・・・・・・・・・・・。(ため息)

道端でうずくまる少女発見。

拓斗    ん?あんなとこで何やってんだ?待ち合わせ?こんな中?
      もうすぐ日も暮れるのに。待たせる奴も待たせる奴だけど。
      待つほうも、けなげというかなんというか。

少女は顔を上げる、拓斗の姿を見つけると走ってきて抱きつく

少女   会いたかった・・・・

拓斗反射的に、真白をきつく抱きしめる
曲IN盛り上がる
ライト FADE DOWN(映画の感動シーン風)

拓斗  (声のみ)んなわけねーだろっ!

ライトⅠN

拓斗  (少女を引き離して)君はだれ?

少女悲しそうな目で見つめかえす

少女   私のこと嫌い?
拓斗   そうじゃなくて!
少女   よかった(笑顔)
拓斗   良くない!
少女   私は真白。
拓斗   (思わず)僕は、
真白   拓斗
拓斗   えっ?
真白   でしょ?
拓斗   はい。(さっぱりわからず)何で?
真白   何ででしょう?
拓斗   何でだろう。

真白は考え込む拓斗を楽しそうに見つめてる

拓斗   そんなことは、この際どうでもいい!突然何なんだ?
真白   あなたを待っていたの。
拓斗   俺を?何でまた?

真白悲しそうな目

真白   嫌い?
拓斗   そうじゃないけど
真白   良かった(笑顔)
拓斗   あのねえ、会話っていうのは話し手と聞き手が
     共通の話をすることなの。
     だから、かみあってないと前に進まないわけ。わかる?
真白   はい。
拓斗   それじゃあ質問にきちんと答えてくれ。
真白   はい。
拓斗   いつから待っていたの?
真白   拓斗が来るより前。
拓斗   何のために。
真白   あなたに会うために。
拓斗   だから、どうして!
真白   会いたかったから。
拓斗   ・・・・・(頭を抱える。以後、独り言)
     おいおい、この娘、頭大丈夫か?
     見た目は普通よりかわいいけど、ちょっと今日は勘弁。
     あー、変なのにつかまっちゃったな。
     (携帯か時計で時間を見て)うわっ、
     マジ早いとこ切り上げないとまずい。
     どうしよう、やっぱりここは無難なのがいいよな。
     司がいつもやってるし。

拓斗なぜか格好つけたしぐさになる。

拓斗   (真白に)たぶん人違いだと思うよ。忙しいんで、じゃ。
     (恥ずかしいくらいのキメポーズ)

拓斗はその場を立ち去ろうとする

真白   ・・・・・・(真白は泣き出す。ふりでも可)
拓斗   え?(立ち止まる)うそっ。・・・あの・・・(おろおろ)

拓斗は焦る。周りを見る

拓斗   え?泣いてる?もしかして、俺のせい?
真白   ・・・・・(心なしか泣き声が大きくなる)

拓斗はかなり焦る。再度周りを見る

拓斗   わ、わかったから、わかったから泣くな!

いろいろ泣き止ませようと試みる
真白泣き続ける。  

拓斗   お願いだ!俺を帰らせて。早く帰りたいんだ。
     帰らせてくれ。
     帰らせてください。お願いします!!
真白   (顔を上げて)何かあるの?
拓斗   あるの。有りすぎるの。
     しなきゃならないことが大有りなの。
     うちさあ、息子が受験生だってのに両親そろって
     1ヶ月前から何を血迷ったか、
     世界一周旅行なんて出かけてるんだよね。
     だから早く帰って家族のために夕飯を
     作らないといけないわけ。
     家族っていっても姉貴しかいないんだけど、
     あいつ何にもしねーから結局
     俺が作らないといけなくなるんだよね。
     でも作らないと怖えーし。
真白   コンビ二で買って帰ればいいのに。
拓斗   毎日それじゃあ身体に悪いでしょ!野菜が少ないし、
     味付けは濃いし、どうしても、カロリー高くなるし、
     味が全部似ていて個性がないし、

面白いと思ったら、続きは全文ダウンロードで!
御利用機種 Windows Macintosh
E-mail
E-mail送付希望の方は、アドレス御記入ください。


ホーム