みっちゃん
   女、走って出てくる。
女「ああーん、遅れちゃったあ。」
   時計を見る
女「えっとお、待ち合わせが1時だから・・・ああーん、もう30分も過ぎてるう。」
   待ち合わせに遅れたらしい。
女「ヒロシ君、待っててくれるかなあ。待っててくれるよね。ヒロシ君優しいもん。
でも、・・・もういなかったらどうしよう?いても、遅刻するやつは嫌いだっていわ
れたらどうしよう?いやーん、やめて、ヒロシ君〜。そんな、みっちーを嫌わないで
〜」
   一人で盛り上がる。
女「だめよ、みっち〜。みっち〜は強い子よ。そんなことでどうするの。それに、ヒ
ロシ君は、みっち〜を捨てたりしないわ。ヒロシ君を信じなきゃ。うん、そうね、そ
うよね。」
   写真を取り出し。
女「ヒロシ君、ご免なさい。ヒロシ君を信じないなんて、みっち〜は悪い子でした。
(ヒロシになったつもりで)そうかい、みっち〜。じゃあ、許してあげよう。(元に
戻って)本当ヒロシ君!(ヒロシになって)ああ、そのかわり、チューしてくれるか
い?(戻って)え?そ、そんな、ちゅ、ちゅ〜だなんて・・・(ヒロシになって)い
いじゃないか。(戻って)だって(ヒロシになって)みっち〜(戻って)じゃあ、ち
ょっとだけ・・・ちゅ。」
   写真にキスをする。
女「きゃー、きゃー、きゃー」
   大興奮。
   思わず、写真をくちゃくちゃに。
女「あー!ヒ、ヒロシ君!!なんてことヒロシ君、こんな姿になっちゃって・・・」
   泣く。
女「仕方ない。」
   別の写真を取り出した。
女「こんなこともあろうかと、もう一つ持ってきといてよかった。」
   ふと、我に帰り。
女「いけない!こんなことしてる場合じゃなかったわ。」
   待ち合わせ場所に着く。
女「ヒロシ君、まだいるかなあ・・・」
   探す。
女「あ、いた!」
   こっそりと近付いて。
女「だ〜れだ?」
   目隠し。
女「ふふ、私よ、わ・た・し。」
   目隠しをとって顔を覗き込む。
女「・・・・だれ?」
   知らない人だった・・
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