あらすじ
同じマンションのお隣さん同士で起こった、小さな家で事件に関わった人たちを描く日常群像劇。
中学二年の遠藤いろはは、引っ越し後の転入手続きの時に書類を見て、自分が養子であることを知ってしまった。
ショックを受けたいろはは、母のはつみと口論になり家を飛び出して行方をくらませてしまう。
いろはが逃げ込んだのは自分の家の二部屋となり、レズビアンのカップルがクラス201号室だった。
202号室では、ゲイカップルが電話で喧嘩をし、204号室では、大家で花屋のアセクシャル同士のパートナーたちが夕飯を作っている。
世間的にマイノリティと呼ばれる人たちは「普通に」暮らしている。
遠藤家の夫婦と家出したいろはは、多様な価値観を持った住人たちと話しながら「本当の家族」について考え、花束を贈りあう。
なんでもない日が特別な日になるように、特別だと思われていることは意外と日常の中にあふれているということを描く「普通の」お話。