キューピッド~一緒にカップル作りましょう!~

キューピッド〜一緒にカップル作りましょう!〜
若宮 愛耶希


〜登場人物〜


佐里(さり) 
陸(りく)  
楽々(らら) 

菊人(きくと) 
夢花(ゆめか) 



【プロローグ】

陽気な音楽。男女2人が出てくる。舞台後方でしゃべりながら、お菓子を食べている。そこに佐里がやって来る。

佐里 こんにちは。私は佐里。キューピッドです。皆さんが今いるここは、キューピッドたちが暮らしている世界です。私たちキューピッドの仕事は、カップルを作ること。
実は、最近、キューピットの数がとても減りまして…大変な割に給料がちょっと安いので…ということで!今日は、キューピッドの仕事を皆さんに紹介したいと思います!少しでも、キューピッドになりたい!とか、興味を持った!という方がいましたら、声をかけてくださいね!面接をすぐに行います!!
  (舞台上にいる人にむかって)ちょっと、こっち来て!

 2人は急いで佐里の横に。

佐里 私一人でキューピッドの仕事を全部を紹介するのはしんどいので、今日は私の助手を呼びました。
陸  はじめまして。陸と申します。
楽々 楽々と申します。
佐里 あ、そうそう。あまり聞いたことないと思いますが、男性もキューピッドになれるんです。
陸  僕と一緒に働いてくれる男性、募集してます!
佐里 今日は、この3人で皆さんの事をご案内します。
楽々 佐里さん。そろそろいきますか。
佐里(うなずいて)では、暗転!!

 暗転(カットアウト)。すぐに明転。

【第1場】

陸  ん?なんか変わりました?
佐里 ここは人間の世界です。私たちの仕事を説明するために、私が前に作ったカップルに手伝ってもらいたいと思います。この日はバレンタインデー。

 下手から菊人が出てくる。学校に行く準備をしている。
−1−
楽々 彼は菊人。当時高校3年生。学校1モテてた。菊人、今日はよろしくね。
菊人 おう!

 上手から夢花が出てくる。同じく学校に行く準備をしている。

陸  彼女は夢花。当時高校1年生。学校では一人で本を読んでるような地味な女子だった。夢花もよろしく。
夢花 よろしく。
楽々 佐里さんがこの二人の気持ちに気づいたのは、このバレンタインデーの時。キューピットにとっては、この時期が一番忙しいんです。
陸  ちなみに、給料も上がります。ブラックではありません。
佐里 私は、たまたま彼女がチョコレートを鞄にしまうのを見ました。

 夢花がチョコレートを鞄にしまう。

2人 行ってきます!!

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