100メートル、逃避行。

――――――――――――――――――――――――――――――――――――


・麻音(まのん)

十代の少女のみ発症する「病気」により、海辺の隔離施設に入院している。
​​

・千咲(ちさき)

十代の少女のみ発症する「病気」により、海辺の隔離施設にやってきた。
​​

――――――――――――――――――――――――――――――――――――

―ある夜

千咲:(泣いている)

麻音:ねぇ 。

千咲:(泣いている)

麻音:もしもーし?

千咲:(泣いている)

麻音:ねぇってば!

千咲:……え?

麻音:ごめんね。ここ、壁が薄いみたいで。ここんとこずっと泣いてるのが聞こえて、その、気になっちゃってさ。

千咲:うるさかった……?ごめんね。

麻音:ううん、いいの。ただ、大丈夫かな、って。

千咲:両親が、来ないの。

麻音:うん。

千咲:ここに入ってから、全然来ないの。

麻音:……私、麻音。あなたは?。

千咲:千咲。

麻音:千咲はさ、この病院に来たのは、多分最近だよね。

千咲:うん。麻音は?

麻音:もう覚えてないな。そんなに経ってない気もするし、もう何年もいるような気もする。

千咲:何年も!?

麻音:(笑う)さすがにそれは冗談だよ。

千咲:そか……。そうだよね。

1/21

面白いと思ったら、続きは全文ダウンロードで!
御利用機種 Windows Macintosh E-mail
E-mail送付希望の方は、アドレス御記入ください。

ホーム