ボーダレスの名は
.ボーダレスの名は
ボーダレスの名は

          第一稿
          令和元年10月29日作成
          作 山上物語産業
          
.登場人物
登場人物

・ハーミア/もて女子(吉村)
・ライサンダー/イケメン(上田)
・ディミトリア/ライバル(内藤)
・ヘレナ/ディミトリア推し(土井口)

・ロミオ/ホスト(土橋)
・ジュリエット/ギャル(山本さ)
・パック/面倒くさがり(中村め)


.シーン1
本編

ハーミアとライサンダーが手をつないでやってくる。

ライサンダー「ハーミア、今日も笑顔とお別れするなんて寂しくて死にそうだよ。」
ハーミア「ああ、ライサンダー。あなたと離れるのは、まるで真っ暗な海の底に沈められた貝殻になったよう。このまま二人でどこかへ逃げ出したい。」
ライサンダー「だめだよ。もうすぐ君の家の門限だ。厳しいお父さんが待っているんだろ。」
ハーミア「お父様ったら酷いの。あのディミトリアと許嫁の約束を交わしてしまって、結婚しないなら、一生家から出さないって・・・。」
ライサンダー「ディミトリアはあの三井家の跡取りだ。お父様がそういうのも仕方ない・・・じゃあ、二人でどこか遠くへ行こうか。」
ハーミア「ええ!私、ライサンダーとならどんな遠くへも、翼が生えたように飛んでいけるわ。」
ライサンダー「じゃあ、後で携帯に連絡するよ。夜、準備をして再びこの場所で会おう。」
ハーミア「ああ、楽しみ!早くもう一度会えますように。」

ライサンダー、ハーミア、去る。
その様子を、ディミトリアとヘレナが見ている。

ディミトリア「くっそー、ここまで手をまわして、なぜハーミアは私との結婚をかたくなに拒むのだ。」
ヘレナ「仕方ありませんよ。二人は学園一の美男美女カップル。ディミトリアさまでは相手になりませんよ。」
ディミトリア「三井家の跡取りのこの私が!どうして意中の女一つ落とせないんだ。なあ、ヘレナ、世の中おかしいと思わないか。」
ヘレナ「ほんとにそうですよね。ディミトリアさまがもてないなんてどうかしてます。・・・もてないほうがいいんですけど。」
ディミトリア「なにかいったか、ヘレナ。」
ヘレナ「あ、いえいえ。ディミトリアさまの魅力、きっとハーミア様に伝わりますよ。」
ディミトリア「そうだな。それに、私は昨日、ライサンダーの秘密をついに手に入れてしまったのだ。」
ヘレナ「秘密?何かありましたっけ?」
ディミトリア「それはな・・・。(ヘレナに耳打ちする)」
ヘレナ「・・・ああ。それ、たぶん皆理解してますよ。」
ディミトリア「え、なぜ。そうなのか!知らなかったのは私だけ?それならなぜあやつらは酷い目にあってないのだ?」
ヘレナ「それは皆が理解あるからじゃないですか?」
ディミトリア「そんなことはない。現にハーミアの父親はそのことで痛くご立腹なのだ。そして私に出番が回ってきたのだ。行くぞ!世の中の目を覚ましてやる!」

ディミトリア、ライサンダーの後を追う。

ヘレナ「ディミトリアさま・・・早く気付いてくれないかな。」

ヘレナ、ディミトリアの後を追って去る。

ゆったりとしたパックが現れて、辺りを見回す。

パック「やあ、おいらはパック。いたずら好きの妖精さ!人間界も、昔に比べたら、ずいぶん進歩したものだ。まだシェイクスピアがいたころは、舞台なんか男しかたてないとか当たり前だったのに。・・・でも、相変わらず飽き飽きとしたお堅い世界観。多様性のない世界。あーあ、もうちょっと面白くなればいいのに。」
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