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コント「"VR"iend」

コント「"VR"iend」

たっつん　現実世界に友達の少ない男。
ブレンド　謎の男
ジョーバン　マイケルと友達
マイケル　ジョーバンと友達

何も無い仮想空間。
そこに入ってくるたっつん。

ブレ　ようこそ。
たつ　…はじめまして。

ジョーバン、マイケル、振り向いて会釈。

ブレ　本当に来てくれたんですね。
たつ　…えぇ。最初はなんだか怪しいな、と思ったんですけど、なんていうか、興味本位というか。すみません。
ブレ　そんな、謝る事なんて無いんですよ。怪しいのは事実ですし、VRで集まって悩み相談、なんていわれても、良くわかんないでしょう？
たつ　まぁ、正直。
ブレ　誰かに相談しにくい内容でも、知らない相手に話すのであれば、多少は相談しやすいでしょう？しかも、この仮想空間を通じてお互いに顔をあわせる事により、無機質な何かと会話をしているんじゃない、と。血の通った誰かと話してるんだと、実感できる訳です。
たつ　なるほど…理にかなってますね。
ブレ　でしょう？では、まずは自己紹介から。あ、もちろん、仮名で結構ですよ。私の事は、ブレンドと呼んでください。よろしく。
たつ　ブレンド、さん。
ジョ　…ブレンドさん。
マイ　ブレンドさん。

ブレンド、ジョーバンを促す。

ジョ　はじめまして。俺の事は、ジョーバンって呼んでください。
マイ　自分は、マイケルです。
たつ　ジョーバンさんに…マイケルさん。どうも。たっつんって言います。

ブレ　たっつん。

ブレンドに続いて、ジョーバン、マイケル、たっつんの名前を呼び続ける。
ブレンドもたっつんの事を呼び始める。

たつ　…あの、あの、みんなで僕の事呼ぶのやめてもらえますか。
ブレ　はっはっは。これは失礼。では、自己紹介も終えたところで、早速悩み相談に移りましょう。さぁみなさん。せっかく顔が見えない相手なんです。恥ずかしがらずに、どうぞ、ご自由に。

手をあげる、マイケル。

ブレ　はい、マイケルさん。
マイ　あの、前から悩んでいたんですけど、今の仕事を続けようか、やめるべきか、悩んでいて。決して、今の環境に満足していない訳ではないんです。それなりのお給料もいただいてますし。ただ、先が見えてしまっているというか、夢がないというか。かといって、新しい環境に身を投じるのも怖くて、どうしたらいいのでしょうか…
ブレ　…マイケルさん。確かに、将来に夢が持てない。この先、自分がどこまで登れるのか、その限界が決まってしまっているのは、つまらないですね。しかし、今のあなたが恵まれた環境にいるのも、これもまた事実です。ただ、私から言えるのは、ひとつだけです。…あなたの人生なんです。あなたが、お決めなさい！
マイ　…わかりました。
ブレ　…では次の方。
ジョ　はい。
ブレ　はい、ジョーバンさん。
ジョ　あの、他愛も無い質問なんですけど、引越しを考えてまして。今までは都心から少し離れたところに住んでいるんですが、思い切って、都内のマンションに引っ越してみようかと考えているんですが、ただ、今の家にも愛着がありまして。どうすればいいでしょう？
ブレ　なるほど。家というのは、人それぞれ。職場の近さ、近くのコンビニ、駅からの距離。ケースバイケースですべてが変わるのです。ただ、私から言えるのはひとつだけです。あなたの人生なんです。あなたが、お決めなさい！
ジョ　…ありがとうございます。
ブレ　では、次の方。
マイ　はい。
ブレ　はい、マイケルさん。
マイ　僕、ホクロがあるんですよ。この、右胸のここのところに、おっきな奴。コンプレックスで。で、ホクロの除去手術を考えてるんですが、自分のだと1万5千円もかかるっていうんですよ。どうしたらいいですかね。
ブレ　…私から言えるのは、ひとつだけです。あなたの人生なんです。あなたが、お決めなさい！
マイ　ありがとうございｍ／
たつ　ちょっと待ってもらえますか。悩み相談なんですよね？ずっと、悩み、解決してないですよね？

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