生活音が聞こえる部屋

(せいかつおんがきこえるへや)
初演日:2018/2 作者:永江軍艦
生活音が聞こえる部屋

ロミオ ♂
瑠璃  ♀
大家  ♂♀
ストーカー ♂

電話の女性 ♀(SE)

◆◆◆

暗転中。
携帯電話の着信音。なんでもよい。
男性が電話をとって明転。

ロミオ「もしもしショウさぁーん?
   おつかれっすー。荷物開き終わりましたー。
   いやほんとすんっせーーんいろいろやってもらっちゃってー。

   いやあの女マジヤバかったっすからね。店に包丁持ってくるわ、
   住所割れてるわで、ほんとマージ命の危険ってやつっすか?

   んでまあこの通り、ケイタイも新しくしたんで、番号もショウさんしか、はぁーい。
   なんではいー、ショウさんが言ったりしなけりゃ大丈夫なんでー。
   え?いやいや疑ってるとかないっすよー。ないない。
   ほとぼり冷めたら復帰するんで、はぁーい。それじゃまたー。

   え?あーこの部屋の噂っすよね。なんか変な音が聞こえるってやつ。
   はぁ?怖くねぇーっすよもうー。ないわー。大丈夫っすよ。
   はいじゃー、おつかれぇーーーっす。」

座れるところに座るロミオ。

ロミオ「んー、疲れた。腹減ったー」

上手奥に掃けるロミオ。すぐカップ麺を持って戻ってくる。
そのへんの箱の上に置いて食べようとする。

ロミオ「ったーきゃーす」

カップ麺をすすろうとして、ラップ音が聞こえる。

ロミオ「ん、隣帰ってきたかな」

足音も聞こえてくる。
「この部屋の中」から聞こえることがわかる。
カップ麺を持ったまま立ち上がって少し歩き、音の主を探す。
見当たらない。

ロミオ「っかしーな」

諦めて再度麺をすすろうとする。
若い女性が入ってくる。
同じ部屋にいるのに、ロミオと若い女性は互いを認識していない。

瑠璃「…なんかズルズルうるさい」

ロミオ「えっ」
  「誰、かー、いるんすか」

音に気付くが、相手のほうは見ていない。

瑠璃「ん?誰」

ロミオ「あの、どなた様、ですかーっ」

瑠璃「は?あんたこそ何」

ロミオ「あ、すんません。俺その、ロミオっていうっす」←源氏名

瑠璃「はぁ、なにその名前」

ロミオ「あの、お姉さん?は・・・あれ?もしもーし」

音が聞こえなくなる。
気付くとカップ麺が伸びている。慌ててすするロミオ。

暗転。

次の日、朝。
アパートの敷地内を掃き掃除する大家。
ロミオが袖から出る。電話している。

ロミオ「ショウさんおはーっす。あれからあの女きてます?
   いやいやショウさん信じてますけどね?
   え?いやいや冗談きついっすよー。
   本当にやんないでくださいよ?マジ困るんでー。
   じゃはーい。おつかれーっす寝てくださーい」

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