ガード下にて
「ガード下にて」

上演時間:30分程度

登場人物
樹(たつき):ガード下で暮らす兄弟の弟分。定時制高校2年。バイトをしている。練に比べると爽やかめ。
練(れん):ガード下で暮らす兄弟の兄貴分。高校中退。高校明るくチャラめだが実は自分について考えすぎる内向的タイプ。高校1年の歳。
沙希(さき):練の所属していた演劇部の友達。高校2年。部員に優しく後輩にも慕われるタイプ。
夏美(なつみ):練の所属していた演劇部の友達。高校2年。沙希と同じクラスで仲が良く、大抵一緒に帰る。

場面転換は暗転ではなく黒子動員して音楽&カラー照明とかで見せていきたい。

開幕

ガード下、騒音。
二人の少年が今にもケンカするかのように構えて見つめ合っている。
二人「じゃんけんぽい!」
樹「しゃ!」
練「くっそ!」
樹「じゃ行くぞ。」
練「こいよ。」
樹「あっち向いて…ホイ!」
練「うーい(かわす)」
樹「クッソ!!」
練「俺をなめるんじゃねえ。」
樹「…もう一回戦やらしてくれねえか?」
練「望むところだ。」
二人「…じゃんけんぽい!」
練「しゃああ!!」
樹「クッソまじか!」
樹、落ち込んでうつむく
練「顔あげな。」
樹、ゆっくりと練を見つめ直す。
練「あっち向いて…ホイ!!」
樹「クッ…!」
(樹、倒れる)

樹「…ねえこれ楽しい?(倒れたまま)」
練「つまんないね。(真顔で即答)」
樹「だよなー!(即答)」
練「いやー俺たちよく15分耐えたよ。」
樹「そうだよな。ってかあっち向いてホイ以外のバリエーションねえの?いつもこれじゃん」
練「いつもやってんのに今日だけで15分か。よっぽど暇なんだな、俺たち。」
樹「まあそう言うなって。」
練「ふぅ…あ!そーだ、昨日さ、帰りに駐車場の前通ったらサッカーボール落ちててさ、拾ってきたんだよ!これでサッカーしねぇ?」
樹「最初からそれやれば良かったじゃねえかよ。しょうがねえ。よしやるか。」
練「まあ二人だし、まあ最初パスでもする?」
樹「おっけー。」
パスをする
樹「お!なかなかうまいな練。」
練「小学生んときやってたんだよ。」
樹「へー。どうりで。」
練、ちょっとテクニック
樹「フゥ!(囃し立てる)」
練「ウルセェよ笑」
練「あれだな、こうやって舞台でボール蹴ってるとさ、『フートボールの時間』思い出すよな。」
樹「あ、ああ。丸亀高校のやつな、2018年度演劇の全国大会で優勝した。こんな場面あったな。」
練「お!さすがわかってんじゃねえか。」
樹「てかさお前、いくら創作台本だからってなんでこんな内輪ネタぶっ込んできたの?」
練「んなもん知るか。脚本書いたやつに言え」
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