姫とピエロ

(ひめとぴえろ)
初演日:0/0 作者:新堀 浩司
姫とピエロ
                  

人物

姫宮椿
ピエロ
遠峯花江
近田友一












        舞台はある街の片隅。舞台中央にピエロが立っている。向かいあうように観客が2人。

ピエロ  「では、いきます」

       ジャグリングをはじめる。が、あっさり失敗。

ピエロ  「ありゃ?」

       不穏な空気。

ピエロ  「あはは。猿も木から落ちる。じゃあ、気を取り直してもう一回」

       ジャグリングをはじめる。が、やはり失敗。

花江   「なによ、ぜんぜん駄目じゃない」
友一   「期待してたのに」
ピエロ  「あはは。河童の川流れ。じゃあ、そろそろ本気を出して・・・」

        花江、友一、去る。

ピエロ  「あ、あれ?・・・」

       しょんぼりするピエロ。そこに、姫宮椿が登場。ピエロの後姿を見る。ピエロは椿には気づかない。やがて椿も去る。暗転。
       明転後、舞台は同じ。翌日。舞台中央にピエロが立っている。向かい合うように観客が1人。

ピエロ  「では、いきます」

       椿、登場。ピエロは気づかない。ピエロはジャグリング。やはり失敗。

ピエロ  「・・・おかしいなあ」

       ピエロ、風を読む

友一   「関係ないでしょ、風は」
ピエロ  「ですよね。まあね、弘法も筆の誤りと言うことで・・・」
友一   「もういいよ」
ピエロ  「え?」
友一   「君にはがっかりだよ」

       友一、去る。しょんぼりするピエロ。椿、一部始終を見届けて、去る。
       暗転。
       明転。舞台は同じ。翌日。舞台中央にピエロが立っている。向かい合うように観客・・・はいない。

ピエロ  「あれあれ、今日のお客さんは透明人間かな?」

       椿、登場。やはりピエロは気づかない。

ピエロ  「こんにちは!」

       椿、自分が挨拶されたのかと思い、ちょっと戸惑う。

ピエロ  「・・・なんてね、いないよなあ、透明人間なんて。あーあ、今日はお客さんゼロか」

       ピエロ、座り込む

ピエロ  「やっぱりなあ、お客さんがいると緊張して失敗するんだよなあ。こうやって、誰もいない状況なら・・・」

       ピエロ、ジャグリング。やはり失敗。

ピエロ  「関係ないなあ、お客さんは。おかしいなあ、何が悪いのかな。道具かな。道具が悪いのかな?通販でもっといいやつを・・・」
椿    「下手くそ」
ピエロ  「え?」

       ピエロ、椿に気づく。

椿    「道具のせいじゃないんじゃないの?」
ピエロ  「え?あ・・・」
椿    「もっと他にあるんじゃない?原因」
ピエロ  「・・・方角?」
椿    「腕でしょ。腕」
ピエロ  「ああ、それはちょっと僕の力じゃあどうにもならなく・・・」
椿    「一番どうにかしなきゃいけないことじゃないの?」
ピエロ  「まあ、そうなんですけどね・・・今日は特に調子が悪くて」
椿    「昨日も失敗してたじゃない」
ピエロ  「え」
椿    「一昨日も」
ピエロ  「なんで知ってるんですか?」
椿    「だって・・・」
ピエロ  「どっちですか?」
椿    「え?」
ピエロ  「エスパーですか?それともストーカーですか?」
椿    「どっちでもない。見てたの」

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