うらしま太郎RX海-X-

(うらしまたろうあーるえっくすかい)
初演日:2019/2 作者:本村優
うらしま太郎
亀吉JUGEM
乙姫
シビ
語り部
語り部2

BGM:Queen『Bohemian Rhapsody』
上下花道明転。語り部と語り部2は上下花道に座っている。幕内ホリ(青)。座ってストップ。
本の表紙を同時にめくる。

語り部「昔々、とある浜辺にうらしま太郎という男と、亀吉JUGEMというおかしな名前の一匹の亀がいました」
語り部2「うらしまは先の月に漁師だった父を海難事故で亡くし、その後母を病で亡くしたばかり。そして亀吉は身寄りのないただの亀でした。一人と一匹は浜辺で出会い、こうして話をする仲になり、いつしか二人は唯一無二の親友になりました」
語り部「そして今日も、二人はいつもの浜辺にいました」

舞台明転。うらしまと亀吉は背中を向けて座っている。

うらしま「あー彼女ほしい」
亀吉「唐突だな」
うらしま「だってさ、死ぬまでチェリーボーイでいたくねえもん。せめて卒業してから死にたい」
亀吉「わかる」

少しの間。

語り部「二人の間に静寂が訪れました。するとうらしまはしびれをきらし、亀吉に話しかけました」
うらしま「ずっと気になってたんだけどさ」
亀吉「おう」
うらしま「お前のその甲羅って自前?」
語り部2「なんと当たり前のことを聞いているのでしょう。そんなことを聞くなよ。亀吉は思いました」
亀吉「自前」
うらしま「へえ。取れたりとかすんの?」
亀吉「取れたら苦労しねえって。こんな重いもん。肩こりが半端なくてな」
うらしま「え?取れねえのそれ」
亀吉「逆に取れると思ってたことに驚きだが」
うらしま「いやだって取れると思うじゃん」
亀吉「お前亀の甲羅が取れるとこスーパーマリオワールド以外で見た事あんのか?」
うらしま「ない」
亀吉「甲羅は取れねえの。付属品なの。俺らの股の間にぶらさがってるもんと一緒なの。着脱不可能なの。Do you understand?」
うらしま「Yes.てかお前本当に亀なんだな」

少し考えるうらしま。

うらしま「つまり亀の頭がふたつあるということか」
亀吉「誰がうまいこと言えと」
うらしま「太陽の神が天啓をくれたのさ。二十一時三十四分にな」
亀吉「何言ってんだ無一文。お前に神なんていねえよ」
うらしま「俺は立派に漁師という職業についている。お前みたいなホームレスニートと一緒にするな。太陽の神は本当にいるんだぞ」
亀吉「俺はニートでもましてやホームレスでもない。俺の先祖はな、代々」
うらしま「竜宮城に案内してきた一族だろ。聞き飽きたよ」
亀吉「そうか、わかっているのならそれでいいんだ」
うらしま「竜宮城ね。竜宮城。噂にはよく聞くが何分信憑性がない」
亀吉「俺も行ったことねえし、父ちゃんからの話を聞いたことがあるくらいだしなあ」
うらしま「ふーん」
語り部「二人の間にはまたしても静寂が訪れました」
うらしま「なあ亀吉」
亀吉「なんだようらしま」
うらしま「竜宮城、行ってみたくね?」
亀吉「あ?あー、そらいけんなら行きてえけどよお」
うらしま「そうだ、竜宮城に行こう」
亀吉「おー、いいぜ俺は。全然構わねえ」

面白いと思ったら、続きは全文ダウンロードで!
御利用機種 Windows Macintosh
E-mail
E-mail送付希望の方は、アドレス御記入ください。


ホーム