Starry☆Radio
『Starry☆Radio』

登場人物:
・Kay.K(ケイケー、男)-ソロアイドル。音楽と顔と王子様キャラでファンを魅了するが、私生活は爛れているらしい。
・西尾(にしお、男)-Kay.K専属マネージャー。穏やかで冷め気味。常にスキャンダルの後始末に追われている。


◯Beach FM・第2スタジオ

   ラジオの収録ブース。
   舞台中央に長机と2脚のイスが並んでいる。
   机上にはマイク、紙束、スマホ、かばんなどが置かれている。
   上手側のイスにケイ、下手側のイスに西尾が座っている。

   SE:録音を始める音。
   BGM:オープニングテーマ。
   明転。

ケイ「グッドイーブニング、全宇宙のきら星ちゃんたち!夜空を照らすシューティングスター、きらめき届けるスーパーアイドル『Kay.K』でーす!毎週火曜25時30分は『Kay.KのStarry☆Radio』!今夜もここ、Beach FMからみんなに愛を囁いちゃうぞっ☆
さっ、本日のゲストはこのかたです!」
西尾「えーこんばんは、Kay.K専属マネージャーの西尾です。公式サイトで既に発表いたしました通り、当初ゲストとしてお越しいただく予定だったマルチタレントの遠山椿さんが体調不良によりお休みという形になったため、急遽代理として本日はわたくしが---」
ケイ「カーッツ!」

   SE:録音を止める音。

西尾「えっ、今ので?」
ケイ「西尾さんテンション低すぎ!」
西尾「お前が高すぎるんでしょ。」
ケイ「だとしてもさあ、ここはメインパーソナリティに合わせるのが筋ってもんじゃない?」
西尾「でもお知らせは真面目に読まないと…。」
ケイ「あんまり堅苦しいときら星ちゃんたちが困っちゃうじゃん!そこはさっくりスルーしときゃいいんだって、さっくり。」
西尾「誰のせいでこんなことになったと思ってんだか。」
ケイ「そもそもさあ、ラジオのゲストがマネージャーとか普通ありえねえから!俺どーせならカワイイ子がいんだけど!」
西尾「そう思って超美人のタレントさん呼んでたのに、熱愛報道出してパアにしたのどこのどいつだっけ。」
ケイ「ぎくっ。」
西尾「しかもこれでもう3回目。」
ケイ「こここ、今回はガセだし!」
西尾「仮にガセだったとしても、疑われた時点でおしまいなんだよ。イメージ商売なんだから。」
ケイ「わ、わかってるけどさあ…。」
西尾「なら、文句言わないで収録できるよね。」
ケイ「…はーい。」
西尾「(客席の方に向かい)すいません、もう1回最初からいいですか?---はい、ありがとうございます。よろしくお願いします。」
ケイ「しくよろしくよろー!」
西尾「誠意が感じられない…。」

   暗転。
   SE:録音を始める音。
   BGM:ラジオのオープニングテーマ。
   明転。

ケイ「グッドイーブニング、全宇宙のきら星ちゃんたち!夜空を照らすシューティングスター、きらめき届けるスーパーアイドル『Kay.K』でーす!毎週火曜25時30分は『Kay.KのStarry☆Radio』!今夜もここ、Beach FMからみんなに愛を囁いちゃうぞっ☆
さっ、本日のゲストはこのかたです!」
西尾「こんばんはー、きら星のみなさん。いつもケイがお世話になってます、専属マネージャーの西尾です。当初お越しいただく予定だったゲストのかたが体調不良のため、急遽お邪魔することになりました。」
ケイ「ということでねー、ちょくちょくピンチヒッターやってもらってる西尾さんですけども。」
西尾「これで3回目…になるのかな?」
ケイ「え、マジ?めっちゃ来てんじゃん。」
西尾「すいませんねー、大した者じゃないんですけどねー。」
ケイ「いえいえ、とんでもない。」
西尾「代打のゲストが身内なあたり、緊迫した予算事情を感じるっていうか---」
ケイ「えー、今週もリスナーのみなさんからたくさんおたよりをいただきました!さっそくですが、1枚ご紹介いたしましょう!」
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