アリサとジントニック

(ありさとじんとにっく)
初演日:0/0 作者:滴り落ちるもの
翔 28才
アリサ 32才

  バーのカウンター、バーテン(翔)と酔っぱらいのアリサ

アリサ そりゃね、私も魔法はいつか解けるってきいてはいたわよ!でもそんなときに解けなくてもいいんじゃない?
翔 ええ、そうですね…
アリサ なーによ、あたしがわるいっての?
翔 いや、そんなことは…
アリサ そりゃね、無自覚に魔法の惚れ薬使いまくったのは認めるわよ?でもね、それが特技だったわけよ、なんの取り柄もない魔女のあたしが、唯一作れた一級品なわけよ。ちょっとくらい自惚れたっていいじゃない、減るもんじゃなし!
翔 いや、だからなくなったんですよね?魔法が。
アリサ そーよ、効かなくなったのよ!何故か!突然に!
レシピも何回も確認したわよ、材料だって仕入れ先に直接出向いてなんか混ざりものないかー、とか、古くなってないかー、とか?全部一個一個足使ってみてきたわよ!
箒のれないからっ!
翔 はは、そうでしたね…
アリサ なにが、そうでしたね。よ?ばかにしてんの?
そりゃね、どっかの魔女みたいに?箒乗れるだけでもいいわよ?一応それだけでも魔女っぽいし?
あたしなんか、怪しい惚れ薬売ってるだけよ?もう毒リンゴ配ってるババアみたいなのとあんまりイメージかわらないじゃない?だから私用に使って、男はべらせて、ふつーの女子っぽくしよーとしてたわけじゃない?
翔 いや、ふつー惚れ薬とか使えないじゃないですか…
アリサ 特技だからいいじゃない!かわいいーのだって、グラマラスボディだって、床上手だって、みーんな特技じゃない!
翔 そりゃ、そうですけど、ねぇ…
アリサ あたしは、薬作るのがうまかっただけ。
翔 はいはい。
アリサ そーよ、うまかった、のよ。で、今はただの未婚アラサー…もう飲むしかないじゃない?でしょ?しょーくん?
翔 飲み過ぎですよ…
そもそもそんなに飲めないんですから。
アリサ あーあ、しょーくん薬飲ませて家に拉致しとけばよかったなー
翔 もうその台詞何回目ですか…
アリサ えーとね…(指折り数えるが…)わかんない、えへ、
翔 だいたいもう魔法使えなくなって何年たつんでしたっけ?
アリサ へ?えっとぉ26のクリスマスだったからぁ、 三年?
翔 アリサさん29でしたっけ?
アリサ えへへへ
翔 大体、僕はアリサさんが魔女だったこと知らないですし、ほんとに魔法使えたのかもしりませんからね?
アリサ あーー、また人を嘘つき扱いしてー、何回もいってるじゃない、あのお笑い芸人とあの女優が結婚したのだってあたしの薬だって。あの芸人が箔つけようと有名女優とひっつきたいってゆーから?ギャラもよかったし。
翔 ふーん
アリサ 効果切れたらすぐ離婚したし!
翔 そーですね
アリサ 信じてない!
翔 いや、例えそうであっても、魔女がそんな大っぴらに言うもんですかねぇ?
アリサ そりゃね、現役の時は守秘義務がありましたし。ばれたら消される可能性もあったわよ?でーもー廃業しちゃったら、だーれも構ってくれない!
翔 そんなもんですかねぇ
アリサ 役職がなくなったらね。人間なんてそんなもんよ。すーぐ手のひら返すから。今まで散策媚びへつらってたのに、使えないってわかったら、そりゃ酷いもんよ…
翔 なんか実感のある言い方ですね。
アリサ だからあるわよ!あるに決まってるじゃない!
そんなにあたしの苦労話が聞きたいわけ?いくらでもするわよっ、うちくる?
翔 いえ、そんな誘いにはのりませんよ。
アリサ 相変わらずつれないの。そんなんじゃモテないわよ?
翔 仕事ですからね。それに、彼女いますから。
アリサ 知ってる〜、この前お店から帰るときみた〜、かわいいじゃない、なんか小動物みたいで。
翔 え、みたんですか!
アリサ しょーさん♥️って、お店おわるの待っててでてきたところで腕組んできたでしょ?うわーあざとかわいいって。
翔 あざとくないですって。
アリサ まだ付き合って一月もたってないわよね〜
翔 なんで知ってるんですかっ
アリサ あたし閉店後までいる常連よ?わかるわよ、それくらい。で?やったの?
翔 は!?
アリサ あー、まだなんだー
翔 そんなこと言えません!
アリサ ふぅーん。知り合いに媚薬たのんだげよっか?安くしとくし。
翔 要りません!
アリサ おこってるしー
翔 そうやって魔法に頼るのもどうかと思いますけどね?

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