A Dream and A Real

(アドリームアンドアリアル)
初演日:0/0 作者:トーヤ
A Dream and A Real



登場人物

二海和
双真凛

本編


舞台上には和と凛の二人がいる。
凛はニーイチ、和はジジの役になりきって稽古をしている。

ジジ「なぁ、ニーイチ」
ニーイチ「なんだよ、ジジ」
ジジ「いつ発つの?」
ニーイチ「たつ・・・・・。立ってるには立ってるぞ?」
ジジ「違う、巣立つほう」
ニーイチ「そっちでも立つの漢字だろ?」
ジジ「えっと、そうじゃなくて。発するほう」
凛「待って、発する方で発つってどういう意味?」
和「待て待て、この台本渡したの一ヶ月前なのにまだ意味調べてないの?」
凛「そんなことしなくてもできるよ。私天才だし」
和「その天才さん、演技の実力どこをとってもヒドイんですけど」
凛「え?どこが?」
和「まず演技力。なにその大根?え?本当に稽古してきた?最近の有機栽培でももっと味あるよ?なめんなよ人様にちやほやされた大根」
凛「うぐっ・・・・・。私は大器晩成なの。染み込んでからが本番なの」
和「大器晩成って、本番まであと一ヶ月もないの。間に合わない。出荷に間に合わない」
凛「がんばれ大根の世界線の私」
和「今のお前が頑張れ。いいか、この作品について今一度説明するな?」
凛「ドンと来い」
和「この作品は夢の先へって言って、かの有名な演劇集団『劇団徳級研』の長であるトウヤさんが初めて書いた処女作だ」
凛「誰?」
和「誰!?いま誰って聞いた?それでもお前ここの演劇部員なの?この作品の出演者なの?」
凛「え、はい」
和「神への冒涜!」
凛「え、そこまで」
和「現代の日本の商業舞台で一番力があるのが徳級研。その長、TOP、GOD!なんなら私たち会ってるよ!?」
凛「嘘、初耳」
和「去年の地方大会の審査員」
凛「思い出した!ヨボヨボおハゲでフグ体系のおじいちゃん!」
和「紙への冒涜part2!!!」
凛「うげっ、ごめんって。続けて」
和「・・・で、作品の内容についてだけど登場人物は二人。ニーイチとジジ」
凛「うるさいのと頑張らないのね」
和「そのたとえ方はザックリしてるけど、まぁそんな感じ」
和「でもそれだけじゃないの。二人の仲には確固たる信頼があるの」
凛「私と和ほどじゃないわ」
和「だまらっしゃい。この作品では二人の信頼を最初は丁寧に、それでいてハイテンポに書いてるの」
凛「ハイテンポ、HONDAのレースカーのスピード感ね」
和「それは早すぎ。でもある日二人の関係に亀裂が走る。ニーイチに留学の話が来るの」
凛「断ればいいのに」
和「この話の一番面白いところそんなバッサリ言っちゃダメでしょ。ニーイチは友情と将来の二つを天秤にかける。とにかく苦悩するの」
凛「悩む時間が無駄ね。即決即断しないと留学しても世界の波に飲まれるわよ」
和「ニーイチ役よねアンタ!?ちょっとあっさりしすぎじゃない!?大根だと全然しみこんでないわよ!?」
凛「大根は飽きた」
和「とにもかくにも、ニーイチは葛藤しながらもやっとのことで決断するの」
凛「結局行くんじゃない」
和「・・・・・そして、今さっき練習したシーン。ニーイチとジジの別れ。ラストシーン」
凛「ここで私がバサッと決めてフィナーレね!」
和「そこはバシッと決めなさいよ。フィナーレ。そう、フィナーレなの。それなのに」
凛「なのに?」
和「まったく決まってないのよアンタの見るに耐えない表現力のなさで!」
凛「そんなバカな!?」
和「驚くのはこっちよ!なんで台本渡したのだいぶ前なのに読解も甘ければ表現力も薄味なのよ!」
凛「ごめーん、ちゃい☆」
和「怒って良いってことね?」
凛「次言ってみよー」
和「・・・・・そして次に二つ目。か・つ・ぜ・つ」
凛「かちゅぜちゅ」
和「噛むの早い早い。せめて自分の言葉は噛むな。噛み締めるだけにしなさい」
凛「ぬぅ・・・・・、これでも日々練習してるんだよ?」
和「ほう、例えば?」
凛「毎日早口言葉」
和「おぉ、どのくらいやってるの?」
凛「三週!」
和「おかしいよね?時間とか量の話だと思ったんだけど三週ってなんか変だよね?ランニングとかじゃないよね?」
凛「ランニングは嫌いです」
和「そこマジで答えない。ってか三週ってなんなの?どういうこと?」
凛「まず早口言葉を一つ決めます」
和「うん」
凛「それを言います」
和「うん」
凛「これで一周」
和「つまり、それを三回で三週」
凛「そう!」
和「そっかー。それで三週なのかー。私は今親友の言葉の真意をやっと理解できたよー」
凛「和が私のことを理解してくれた!私って幸せ!だから今日の説教おしまい!」
和「んなわけあるかい」
凛「えっ、ここは私のこと大好きな和が私を甘やかす流れなんじゃ」
和「ほほう、これは根本的に説教しなおす必要があるかもね」
凛「もしかして、墓穴、を、掘った?」
和「間違いないわね」
凛「仕方ない。これは私のかちゅぜちゅ力をアピールしてご機嫌を取るしかない」
和「ほほう、すでに噛んでるアナタにそれができるかしら?」
凛「行くぞ・・・・・」
凛「ミギギギギギギ、イヒヒヒヒヒヒ、ミキミキミッキー」
和「いっそすがすがしいくらい噛んだわね。ってか三分の二は笑ってるじゃん」
凛「じゃあ次は和の番だね」
和「え、私これ初見なんだけど」
凛「はい3,2,1、キュー!」
和「右耳にミニニキビ、右耳にミニニキビ、右耳にミニニキビ。あ、なんだ。意外と言えるものね」
凛「はい、放送事故でーす」
和「元凶が何いってるのよ」
凛「やだやだやだやだー!私より和のほうが優秀なんて認めたくないー!」
和「本当に口先も口の中も子供ね・・・・・」


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