繰り返す館

(くりかえすやかた)
初演日:0/0 作者:八道 杏助
主人「あぁ…退屈だ…何か楽しいことはないだろうか…こうも雨が続くと乗馬も散歩もやりたいことが何も出来ない…困った…このままでは退屈で死んでしまうかもしれないぞ…」
メイド「退屈で死ぬなんて聞いた事ないです、旦那様。」
主人「お前は…どうしてそう、すべての言葉をそのまま受け取ってしまうんだ…私が言っているのは…いや…まぁ…そうなんだ…その通りなんだが…いや、思考を変えてみよう、なぜ雨は降るのか。どう思う?」
メイド「よく存じ上げませんが神が悲しみ、涙を流している…など…よく言いますよね。よく存じ上げませんが。」
主人「なるほど…おお神よ!何故そのように悲しむのか!あなた様があまりに悲しみ涙を流すのでこの世はあなた様の涙と悲しみであふれかえっております!どうか!その悲しみを終わらせるよう…」
メイド「ならばパーティーしませんか?旦那様。」
主人「パーティー?パーティー…うん、いい!想像しただけで楽しいな。素晴らしい!
これで退屈が和らぐかもしれないぞ!そうと決まればパーティーの準備だ!お客を呼びたいのはやまやまだが急な話だからな。今日は家族だけのパーティーにしよう。準備をしてくれるかい?」
メイド「まあ…そうですよね…こんな急だとお客様、呼べませんもんね。かしこまりました。準備をさせていただきます。」
主人「なんだ?ちょっとしょぼくれちゃって。客呼びたかったのか?でも仕方ない。客は突然呼んでくるものではないからな。」
少年「兄さん、パーティーをするの?」
主人「ああ、弟よ。そうなんだ、今日は家族みんなでパーティーをしようと思うんだ」
少年「ふ〜ん、あのメイドが言ったの?」
主人「そうなんだ、あいつはなんだかんだ言って役に立つんだ」
少年「へぇ!そうなんだぁ!…メイドのくせに兄さんに褒められるなんて生意気…」
主人「ん?何か言ったか?」
少年「な〜んにもいってないよ!じゃあ準備してくるね!」
主人「ああ!それにしても楽しみだ。今夜はどんなパーティーになるのだろうか」


少年「あれ?誰か来たみたいだよ?兄さん、今日はどんなお客さんを呼んだの?」
主人「おや、今日はお客を呼んで無いはずなんだが…もしや、お前…誰か呼んだのか?」
少年「は?お前、主人の命に背いたわけ?」
メイド「滅相もござません。呼ぶわけないじゃないですか。というより呼べるわけないじゃないですか?私はパーティーの準備をしていましたし、そもそも急にお客様呼んだところでこんなところに来てくれる人もいらっしゃいません。」
主人「ふ〜ん、なら誰だろう?おい、見てきてくれ」
少年「言われる前に行けよ」
メイド「かしこまりました、見てきます。」

メイド「はい、どなた様でしょう?今お開けします。」
旅人「すみません…あの、外すごい雨で…申し訳ないんですけど今夜ここに泊まらせていただきませんか?」
メイド「……どちらさまでしょう?」
旅人「あ、私は色々なところを飛び回って旅をする。いわいる旅人ってやつです…。」
メイド「なるほど、旅人さんですか。あら大変、旅人さん雨でびしょ濡れですね。このままでは風邪をひいてしまいます。タオルを持ってきます。少々お待ちくださいませ。」
主人「おい、なにしてるんだ?いつまでたっても戻ってこないから…誰だ?」
メイド「ああ、旦那様。あの、旅人とおっしゃる方が…。」
主人「旅人?旅人って?きみが?へぇ〜そうなんだ。外雨すごいからね、そうだ!雨宿りしてくかい?」
旅人「え!いいんですか?」
メイド「旦那様!」
主人「いいじゃないか、お客がいたほうが楽しいだろう?それとも、お前はこんな雨の中に旅人さんを放り出すのか?」
メイド「いや…そんなことは…でも…」

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