百人一首剣道部へようこそ!
百人一首剣道部へようこそ!

【配役】5人(女2、不問3)
 小町:女。1年生。大野小町。転校生。百人一首が強い。
 部長:2年生。柿本。テンション高め。男女不問(この脚本では女)
 副 :女。2年生。源。副部長。ちょっとおっとりした天然。
 敵 :他校の生徒。剣道が強い。男女不問(この脚本では女)
 審判:読み札と赤白の旗を持っている。男女不問。

【あらすじ】
 百人一首剣道。それは百人一首と剣道を融合させた全く新しい競技。
 普通の百人一首部だと思って入部してしまった主人公。
 すぐにやめるつもりが、思わぬ才能を発揮し始めて……?

【本編】  
   
(部室。ホワイトボードに「百」「人」「一」「首」「道」「部」の紙が貼ってある)
(部長と副部長が向かい合って正座。床には百人一首の札が配置されている)

部長「よろしくお願いします」
副 「よろしくお願いします」

(部長、読み札をめくる)

部長「ちはやぶる かみよもきかず たつたがわ」
副 「…………(札をきょろきょろ見回す)」
部長「からくれなゐに 水くくるとは」

(部長読み札を置いて、一緒に探す)

部長「からくれない、からくれない……」
副 「か、か、か……」
部長「あった!」(札を叩く)
副 「私も!」(別の札を叩く)

(二人、読み札と自分の札を見比べる)

部長「勝った!」
副 「負けたー」
部長「あんたまた最初の文字だけ覚えて取ったでしょ。それカルタだからね?」
副 「わかってんだけど、探してるうちに忘れちゃうんだよねー。よし、次こそは!」
部長「…………」
副 「どうしたの? 次読んでよ」
部長「ねえ……来週、どうする?」
副 「……せっかく忘れてたのに」
部長「忘れてもしょうがないでしょ。どうすんの」
副 「やっぱまずいかなー」
部長「まずいでしょ。戦って負けるのならともかく、人数足りなくて不戦敗なんて」
副 「OBにも怒られるよね……」
部長「一応60年の伝統をもつ由緒正しき部活だからね……」
副 「あーあ。困ったなあ……」
   
小町「あのー……」
部長「え?」
小町「あの、ここって、百人一首道部ですよね?」
部長「ま、まぁ、そんな感じですけど、あなたは……?」
小町「私、先週転校してきて、それで百人一首が好きで、その……」
二人「……ようこそーっ!」
副 「さー、どうぞ入って入って!」
部長「うわー、嬉しいよー。あなた一年生?」
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