悪戯LOVEチャンネル

(いたずららぶちゃんねる)
初演日:2016/6 作者:蛙帽子
【悪戯LOVEチャンネル】
  ・勇紀(男。失恋した青年。研究者に絡まれる不幸なツッコミ役)
  ・エリ(女。青年の彼女。ある意味一番はじけた存在。)
  ・博士(男。天才だけどアホ。未来変更テレビを開発した。けどアホ。)
  ・助手(女。博士を支える人。真面目そうに見えてアホ。)
  ・悪戯(どちらでも。未来変更テレビのバグ。面(紙袋?)をつけている。台詞ほぼ無し。)
  ・桑原さん(女。伝説のチョイ役。)
  
  町中の騒がしい音と共に開幕。勇紀が下手側から登場。
  
  勇紀  はぁ・・・。ほんっと俺、ついてないなぁ・・・。朝から目覚ましは壊れるわ着ていく服はしわくちゃだわ靴ひもは切れるわ急いで駅までついたら財布は忘れてるわケータイ充電切れだわで・・・。結局、二時間も遅刻して彼女にフラれるわ・・・。・・・今誰か『ざまぁみろ』とか言わなかったか!?・・・気のせいか。はーぁ・・・もう・・・なんでこんなに上手くいかないんだろうなぁ・・・。・・・謝ってももうダメだろうし・・・。あーー!!俺はどうすればいいんだよぉー!!
  
  上手から助手がボードをもって登場。勇紀をのぞき込むような形で声をかける。
  
  助手  あの・・・よろしいですか?
  勇紀  ・・・なんだよあんた。
  助手  私はある研究所の者でして・・・。あの、もしかしたらあなた・・・
  勇紀  ・・・なんだ?
  助手  デートの日に限って目覚ましは壊れるわ着ていく服はしわくちゃだわ靴ひもは切れるわ急いで駅まで行ったら財布は忘れるわケータイ充電切れだわで、結局二時間ほど遅刻して彼女にフラれた不幸な方・・・ではありませんか?
  勇紀  なんでそこまで的確に言えるんだよ!!さてはあんたエスパーか!?
  助手  ・・・ざまぁ。
  勇紀  うるせぇ!!
  助手  しかし・・・本当にそんな人がいるとは思いませんでした!実は私、博士にそういう人を一人連れて来いって言われてるんです!!
  勇紀  博士?っていうかなんでそんなに細かくその日に起きた不幸なことを抜粋して探してんだ!?
  助手  そんなことはどうでもいいのです!!あなたは今、私共の研究所の実験体となるため、私の給料を上げるため、嫌がらせのような任務をよこしてきた博士をぎゃふんと言わせるために私についてくることだけを考えていればいいのです!!さぁさぁ!!
  勇紀  え・・・ちょっと引っ張るなよ・・・っていうか実験体ってどういう・・・
  助手  説明はあとあと!!いいからこっちですよ!!
  
  勇紀が助手に引っ張られながら上手側へはける。暗転。巨大なテレビと色々なものが置い
  てある研究所にして明転。上手側に博士が一人いる。
  
  博士  えー、皆さんどうもこんにちは。私はこの研究所でたくさんの発明をしているのですが今回ご紹介させていただくのが、こちらのペン!こちらがですね、私の発明品でして、芯を出そうとするとですね、電流が流れて痛っ!!
  助手  はーかーせー!!
  
  下手から助手と勇紀が登場。
  
  博士  なんなんだねもう・・・来週の研究発表会の練習をしてたというのに・・・
  助手  そんなことより博士、ほら!!
  博士  ん?なんだこの幸薄そうな顔の男は。
  勇紀  よく初対面でそこまで言えるなあんた。
  助手  博士が言ってた人、探してきたんですよ?
  博士  言ってた人・・・。あぁ!デートの日に限って目覚ましは壊れるわ着ていく服はしわくちゃだわ靴ひもは切れるわ急いで駅まで行ったら財布は忘れるわケータイ充電切れだわで、結局二時間ほど遅刻して彼女にフラれた不幸な奴か!!
  勇紀  そうだよ、んで、なんなんだよここは。
  博士  ・・・ざまぁww
  勇紀  うるせぇっ!!!
  博士  いやーしかし、本当にそんな不幸な奴がいるとは思わなかったよ。はっはっはっは。
  勇紀  何笑ってんだよ!こっちは深刻だってのに!!
  博士  あーわかってるわかってる。そうだろう辛いだろう。・・・あわよくば時間を戻して、もう一度やり直したいだろう?
  勇紀  あぁ・・・そうだよ。そんなことができるんだったら、真っ先にやり直したいよ。
  
  博士と助手が顔を合わせてニヤッとする。
  
  勇紀  ・・・何だよお前ら。
  博士  もう一度やり直す・・・そんなことができるなら・・・やり直したいんだろう?
  助手  そんな非現実的なこと・・・叶わないと思っている・・・そうでしょう?
  勇紀  な・・・なんだよお前ら急に・・・気持ち悪いな
  博士  気持ち悪くなぁーい!!青年よ!!君は私のことを今までキュートでクールでナイスガイで頭が切れるただのモテモテ天才博士だと思っていただろう!!
  勇紀  いや、ただの変なオッサンだと思ってたけど。
  助手  ご覧なさい!!このアホみたいに貧相で洒落っ気の欠片もないこの研究所の中で無駄に存在感を放つこの巨大テレビを!!
  勇紀  ・・・うん。ずっと気になってはいたけど。
  博士  このテレビはその名も『未来変更テレビ』!!現実世界の過去とリンクしてもう一度人生をやり直すことができるテレーヴィなのだ!!
  勇紀  過去と・・・リンク?
  博士  そう!!いわばこのテレビは過去を
  助手  過去をやり直すことのできる夢のテレヴィ!!
  博士  あぁん私の台詞がぁ・・・
  勇紀  ほ・・・ホントにやり直せるのか!!
  博士  モチのロンのロンロンロン!!私の研究の最高峰だ!!・・・使いたいかね?
  勇紀  お・・・おう!!
  博士  よろしい!!ではこの契約書にサインしてーねん☆
  
  助手にボードを渡され、先程博士が発表練習していたペンでサインをしようとする。一回
  痛ってやる。その後博士にボードを渡す。
  
  博士  ふむ・・・勇紀君か。随分とありきたりでつまらん名前だな。
  勇紀  ほんとあんた本人の前でよくそこまで言えるな。
  助手  それじゃあありきたりでつまらない名前の勇紀さん、早速ですがデータ移動に移りますので、こちらのヘルメットを着けてください。
  勇紀  ・・・データ移動って?
  博士  あぁ、ここで君の脳内にあるデータを一度このテレビに移すんだよ。そのあとテレビの方に入って過去を変える。そして変わった過去と現在をリンクさせると、そういうことさ
  勇紀  ・・・?
  助手  まぁ、今は難しい話はいいです。とりあえず、このヘルメットからデータを出しますので黙って被りやがってください。
  勇紀  あんた今なんつった?
  助手  ・・・被ってください(あざとく)
  
  勇紀がヘルメットをかぶり、スーファミみたいな音楽を流す。
  
  助手  ・・・はい、もう結構です。データの移動に成功しました。彼女さんの名前はエリさん、待ち合わせ場所は噴水公園の前でデートプランは公園内の散策の予定だったみたいです。
  勇紀  今のアホみたいな音楽でそこまで読み取ったのか!?
  博士  エリさんか・・・。俺の知ってるエリって名前の人は八割ブサイクなんだが
  勇紀  ふざけんな!!エリは可愛いわ!!
  
  『ふーん。ニヤニヤ』『・・・ハッ!!』みたいなのをやる。
  
  博士  まぁいいだろう。とりあえずそのエリさんを画面上に召喚しよう。
  勇紀  召喚!?機械いじったりするんじゃないのか!?
  助手  いえ、ここだけは魔術の領域です。今から呪文を唱えますので、会場の皆さんも一緒にやってくださいね?
  博士  それじゃあ手本だ。いくぞ?『ドキドキラブラブランデブー、スキスキウキウキアイラビュー』
  勇紀  ふざけてるのか?
  博士  大真面目だ。みんなでやればパワーが増すぞ?せーの!!
  
  時間に応じて何回か繰り返す。そしたら怪しげな音楽と共に画面下手側からスポットで桑
  原さんが出てくる。
  
  勇紀  ・・・いや誰だ!!?
  桑原  自分、桑原って言うっす。
  勇紀  知らんわ!!誰だよ!!
  博士  どうしたんだね桑原君
  桑原  あ、博士。召喚準備ができましたがどうしましょう?
  博士  あぁ、俺も運ぶのを手伝おう。
  
  博士が一度上手へはけ、テレビ内を通って桑原さんと共に下手へはける。
  
  勇紀  なぁ!!何で桑原さん出てきたんだ!?おかしいだろ!?普通こう・・・エリがバッ!と出てきてわぁっ!!ってなるんじゃねぇの!?
  助手  ほら、行き過ぎた化学は魔法と見分けがつかなくなるって言うじゃないですか。
  勇紀  いや、そういう話じゃないから!!なんで桑原さんが出てきたのって話!!
  助手  勇紀さん、常識にとらわれてはいけませんよ?
  勇紀  ごめんわけわかんない。
  助手  この呪文に関しては私もよく分かってないのでお互い様です。
  勇紀  分かってないんだ。
  助手  ええ、原理も何も。
  勇紀  はぁ・・・
  
  テレビ内下手から博士と桑原さんがエリを持って出てくる
  
  博士  おーらい、おーらい。
  助手  あ、勇紀さん、あれがエリさんですか?
  勇紀  え?あ、そうだ。あいつがエリ。ホントに召喚できるんだな・・・すげぇ。
  博士  はい、お疲れ様。
  桑原  はいっす。お疲れ様っす。
  
  桑原さんが下手へはける。忙しそうに博士が上手を通ってテレビ外へ出てくる。
  
  博士  さて、それじゃあ一度待ち合わせの状態にして今日あった通りにやってみてくれ。
  勇紀  お、おう。わかった。
  
  勇紀が下手側へ。エリは画面中央へ移動。BGMと共に勇紀が下手から出てくる。
  
  勇紀  ごめんエリ、待った?
  博士  はいストーップ。
  
  BGMを止め、博士が画面内にいる勇紀を手招きする。勇紀は首をかしげながら下手を通
  って画面外へ出てくる。
  
  博士  ・・・いいかい?勇大くん。
  勇紀  勇紀です。
  博士  あれは流石に・・・ないだろう?なぁ?
  勇紀  え?何が?
  助手  ごめん待った?って、待ってたに決まってるでしょう!二時間ですよ!?二時間!!それで「ううん、今来た所」って言ってもらえると思ったんですか!?
  勇紀  まぁ・・・それもそうか・・・。
  博士  ま、仕方ない。とりあえず君がフラれた理由はこういうところだろう。元から顔がいいというわけでもないし、こういう小さいところから評価は下がっていくんだぞ?
  勇紀  そろそろ俺も怒るぞ?なんなんだよさっきから言いたい放題
  助手  さらに学力も並、スポーツができるというわけでもないしこれといって秀でた能力があるというわけでもない・・・
  勇紀  確かにそうだけど・・・なんでそこまで知ってんだよ!!
  助手  先程、あなたに関するデータは全て取り込みましたので。
  勇紀  そんなとこまで!?ふざけんな!人権侵害!訴えてやるっ!
  博士  いや、それは無理だ。きみはちゃーんと契約書にサインをしたからな。

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