偽りの自分
「偽りの自分」
               作 菅原悠人
    
    
    
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     大学の食堂とか、喋ることができる場所
      広樹いたつき、携帯を操作している
      綾乃上手から出てくる
    
    小林綾乃「おっはよ〜!広樹」
    
      綾乃、広樹の背中をバンッと叩く
 
    相馬広樹「痛って、お、おはよう」
    小林綾乃「相変わらずノリ悪いな〜もう」
     
      綾乃、広樹の背中をバンバン叩く
 
    相馬広樹「ほんと小林さんは元気だよね、羨ましいよ」
    小林綾乃「なんか皮肉ってる感じがするんですけど〜、そんな悪い言葉しか言ってなかったら高校の時に友だちいなかったんじゃないの」
    相馬広樹「ちょっと酷いな。まあ、そうなんだけどさ」
    小林綾乃「あはは、ごめんごめん、そんなことよりさ今なにしてたの?」
    相馬広樹「そんなことよりって」
    小林綾乃「だからごめんって!あっそうだ!後で飲み物奢ってあげるよ!」
    相馬広樹「また水道水?」
    小林綾乃「……バレた?」
    相馬広樹「バレたもなにもこれで四回目だよ」
    小林綾乃「そうだっけ?私知らなーい」
    相馬広樹「知らないって、携帯弄ってた」
    小林綾乃「どれどれ、え〜またsnsやってんの?ホント好きだよね、私には全然アカウント教えてくれないのにさ」
    相馬広樹「なんか知ってる人に教えるのは恥ずかしくて、ごめんね」
    小林綾乃「ふ〜ん、まあいいけどさ」
    相馬広樹「ほんとごめん」
    小林綾乃「そんなことはどうでもいいんだ!」
    相馬広樹「どうでもいいって、小林さんが聞いてきたのにさ」
    小林綾乃「もうすぐ連休だよね!」
    相馬広樹「あー、そうだね」
    小林綾乃「これを期にさ、旅行行かない?旅行!」
    相馬広樹「旅行?」
    小林綾乃「そう、旅行!私一度でいいから友だちと旅行行ってみたいんだー!」
    相馬広樹「いいんじゃないかな」
    小林綾乃「やった!じゃあさ、純一も誘わない?」
    相馬広樹「杉本君も?」
    小林綾乃「うん!私が誘えば絶対来てくれると思うんだ!」
    相馬広樹「なに?その謎の信頼、でも杉本君が来てくれるとは僕思えないんだ
    小林綾乃「大丈夫だって!私に任せなさい!」
    
     綾乃、広樹の背中をバンって叩く
 
    相馬広樹「ほんと元気だよね」
    小林綾乃「私から元気を取ったらなにが残るのさ」
    相馬広樹「それ自分で言うことなの?」
    
      純一上手から入ってくる
 
    杉本純一「おー」
    相馬広樹「あ、おはよ」
    小林綾乃「相変わらず純一はテンション低いね」
    杉本純一「お前が高すぎんだよ」
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