少年少女の恋愛事情。

(しょうねんしょうじょのれんあいじじょう。)
初演日:0/0 作者:アカイロネコ
春太郎 男
井ノ宮 男
メタン 男
灰村 男
鈴原(役者以外の人。声だけ。一台詞)男
サバミン 女
姫沢 女
優歌 女
上口 女
(全員、高校二年生)

◎男子達の教室(机椅子4つ)
音楽がラジカセから流れていて、椅子に春太郎が座っている。

サビに入ると、春太郎が立ち上がって歌いだす。

井ノ宮「うるっせーーーわ!!」

井ノ宮とメタンが入ってくる。井ノ宮に曲を止められる。

春太郎「あーーーー! 何してんだ井ノ宮! 今丁度『フィーバー』するところだったのに!」

井ノ宮「やかましいわ! お前の歌外まで響いてんだよ!」

メタン「教室で大音量で音楽なんか流してると、先生に見つかるよ」

春太郎「はぁ…、分かってねぇなぁ、お前ら」

井ノ宮「は?」

春太郎「確かに、先生が俺を見つければ必ず叱り、そして何らかの罰を与えるだろう…。しかし、だがしかし! 神が与えてくれた俺のこのヴォイスは、先生如きが縛り上げることは出来ない!! あぁ、ありがとうお天道様…」

春太郎、跪いて手を合わせる。

井ノ宮「今度はどうしたんだこいつ?」

メタン「今日音楽の授業やってて、ミュージシャンになるとか言い始めたらしいよ」

井ノ宮「また職業変わったのかよ…」

春太郎、立って井ノ宮の方を向く。

春太郎「またとはなんだまたとは!」

井ノ宮「昨日何になりたいって言った?」

春太郎「サッカー選手」

井ノ宮「一昨日は?」

春太郎「声優」

井ノ宮「その前の日は?」

春太郎「パン屋」

井ノ宮「な?」

春太郎「(納得した顔で)うん、(納得いかない顔で)うんじゃねえよ!」

メタン「ノリツッコミしてきた!」

井ノ宮「もういいわ!」

春太郎「どうもありがとうございましたー」

三人で並んでお辞儀をする。拍手。

間。

井ノ宮「はぁ…もういいや、座ろう」

井ノ宮とメタンが座る。

春太郎「あ、痛ててて…」

春太郎、腹を抑える。

メタン「あれ、具合でも悪いの?」

春太郎「ああ、ちょっと昨日から腹がな…。あ、治った」

春太郎、椅子に座る。

メタン「にしても、そんなになりたい職業変えて大丈夫なの?」

春太郎「何が?」

井ノ宮「何がって、俺らもうすぐ三年生だぜ? これからの事ちゃんと考えておけよ」

春太郎「ああはいはい、分かってる分かってる」

井ノ宮「分かってないな絶対」

メタン「うん、分かってないね」

春太郎「はっはっは、心配すんな二人共」

井ノ宮「いやお前の心配はしてない」

春太郎「井ノ宮もメタンも心配性なんだよ。考えてもみろ、俺ら『まだ』高校生だぜ?」

メタン「『もう』の間違いでしょ」

春太郎「大人になったら出来なくなることが沢山あるだろ? そう、それこそ夢を追いかけることだってそうだ」

井ノ宮「それは、まぁな」

春太郎「だから俺は目指すって決めたんだ、ファッションデザイナーに!」

メタン「また変わったし!」

井ノ宮「何に影響されたんだよ…」

春太郎「そこのおっさーーれぇな雑誌だ」

春太郎、地面に置いてあるファッション誌をかっこよく指差す。

井ノ宮がファッション誌を拾う。

井ノ宮「誰だよこんな本持ってきたの」

メタン「あ、それさっき鈴原君が読んでた」

井ノ宮「うわ、あのチャラ男かよ…」

メタン「でも鈴原君って、そんなに悪い子じゃないよ」

井ノ宮「でもチャラ男は好きになれないんだよなぁ…」

メタン「まぁ、進路を決めるのもなかなか難しいとは思うけどね」

井ノ宮「メタンの進路って、演劇の大学だっけ?」

春太郎「え?マジで!?」

メタン「うん、まぁね。元々そういう事やりたかったから演劇部入ったわけだし」

春太郎「スゲェなぁ。じゃあ俺も―」

井ノ宮「また変わるのかよ!」

春太郎「冗談だよ、冗談」

井ノ宮「あ、そういえば(入ってきた方を見る)、灰村なかなか来ないな」

春太郎「え? あいつも来んの?」

メタン「何いってんの、みんな灰村に呼ばれて集まってるわけだし」

春太郎「俺偶然いただけなんだけど」

井ノ宮「そうなの? まぁいいや。なんか茶道部の顧問に呼ばれて、その用事終わったら来るって言ってたんだけど…。(入ってきた方を見る)…ったくさっさと帰って(ゲームの名前)したいのに」

灰村がゆっくり入ってくる。

井ノ宮「お、噂をすればだ」

灰村、少しそわそわしてる。

灰村「や、やぁ皆」

メタン「何? どうしたの?」

灰村「え、えーと、そのな、なんというか、まぁ」

春太郎「どうした?」

灰村、深呼吸。

灰村「そ、その、しっかり聞いてくれよ、い、一回しか言わないから」

井ノ宮「さっさと言えよ」

灰村、一拍おく。

灰村「じ、実は…」

春太郎「実は?」

灰村「お、俺…」

井ノ宮「俺?」

灰村「き、昨日…」

メタン「昨日?」

灰村「す、す…、好きな人ができたんだ!!」

少し間。

春太郎・井ノ宮・メタン「はぁ…?」

灰村「話せば長いんだが…、実は…、」

暗転。

皆椅子に座っている。

灰村「と、言うわけなんだが…」

春太郎「そういうわけか」

メタン「そういうわけだね」

井ノ宮「そういうわけか……、じゃねぇよ!今こいつ何も話してないねーよ!灰村【と、言うわけなんだが…。】から話し始めただろ!何で皆して悪ノリしちゃったんだよ!!」

春太郎「はい先生、ツッコミがくどいです」

井ノ宮「うっさいわ!俺のアイデンティティだよ!!」

灰村「まぁ、冗談はさておき」

井ノ宮「冗談って認めたよこいつ」

灰村「よし、簡潔に話そう。…俺は、一目惚れをした!!」

灰村、立ち上がる。

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