アリスの止まった時計(改訂版)

(ありすのとまったとけい)
初演日:2015/11 作者:結希遊
「アリスの止まった時計」
結希 遊



【登場人物】
アリス
白うさぎ
チェシャ猫(男2)
帽子屋(男1)
ネズミ夫(男3)
ネズミ妻(女2)
ハートの女王(女1)





うさぎ   「アリス」
アリス   「……」
うさぎ   「アリス、アリスー」
アリス   「……」
うさぎ   「アリスアリスアリスアリスアリスアリス!!」
アリス   「ん〜もう何よぉ」
うさぎ   「何よぉじゃないよ。もうお昼だよ。起きなよアリス」
アリス   「やだ〜」
うさぎ   「学校は?」
アリス   「行かない」
うさぎ   「…ごめん」
アリス   「わかればいいの、じゃおやすみ」


女1   「ごみかわー」
女2   「…」
女1   「ごみかわさーん。返事はー?」
女2   「…はい…」
男1   「ごみかわの家ってごみだらけなんだよねー」
女1   「え?そうなの??きったなーい」
女2   「…」
アリス   「やめなよ!」
女1   「は?」
アリス   「みかわさんかわいそうじゃない」
男2   「きらきらネームのアリスじゃん」
女1   「かわいこぶっちゃってさー」
アリス   「そんなのしてない!」
男1   「アリスってなんかむかつくよな」
男2   「そうそう、正義ぶっちゃってさ」
女1   「私たち遊んでるだけなのに」
アリス   「こんなのいじめじゃない!」
女1   「ふーん、まあいいわ。じゃあね」

        放課後

アリス   「痛っ。なにこれ画びょう…?」
女1   「どーしたのアリスちゃーんそこにいられるの邪魔なんだけどー」
男1   「どけよ」
アリス   「あんたたち…」
女1   「なーに?ぶりっ子アリスちゃーん」
アリス   「はあ」
男3   「すまん。今日掃除当番だよな」
アリス   「そうですけど…」
男3   「これ、ゴミ庫まで頼むよ」
アリス   「よりによって今日掃除当番なんて…臭いなぁここ…」

ガチャ

アリス   「え?なに」
男2   「ひひひ」
女1   「汚いものはゴミ庫に入れておかなきゃねえ」
アリス   「ちょっと!出してよ!ねえ!」
女1   「え?なんか言ってる?」
男2   「いや?聞こえないな」
女1   「だよねえー。バーカ」


うさぎ   「今日のお昼ご飯はアリスの大好きなサンドイッチなのになぁ」
アリス   「えっ!?食べる!」
うさぎ   「はい、どうぞ」
アリス   「いただきまーす。えへへ。おいしい」
うさぎ   「それはよかった」
アリス   「おなかいっぱい。さ、マンガでも読もっかな〜」
うさぎ   「また、あの男の子と男の子がくんずほg」
アリス   「やめええ!その言い方やめえ!」
うさぎ   「だって…男の子と男の子があんなことやこんなこと…」
アリス   「違うの!男同士っていう壁を乗り越えて一緒になるひたむきな姿がいいの!」
うさぎ   「そっか…」
アリス   「今読んでるのは違うし」
うさぎ   「あ、そうなんだ」
アリス   「これは普通の少女マンガよ」
うさぎ   「普通のねぇ」
アリス   「普通よ普通。ちょーとおとなしい主人公とイケメンな彼が恋に落ちるだけの普通のマンガ」
うさぎ   「それが普通かぁ」
アリス   「まぁ、イケメンだったら誰でも惚れるでしょ」
うさぎ   「身もふたもないなぁ」
アリス   「でも、現実と物語なんて全然違うわよ。私アリスよ?アリス。不思議の国のアリスと同じ名前じゃない?」
うさぎ   「うん」
アリス   「穴に落ちて不思議の国で冒険とかあってもいいのに、何にも起こらない」
うさぎ   「そうだね…」
アリス   「ほらね、現実なんてそんなもんよ」
うさぎ   「現実って残酷だね」
アリス   「私も魔法のコンパクトで魔法少女になったりしないかしら」
うさぎ   「あ、そうだ。魔法のコンパクトじゃないけど…今日アリスの部屋を掃除した時にあるものを見つけたんだ」
アリス   「掃除なんてしてたっけ」
うさぎ   「アリスがぐーすか寝てる間にしたんだよ」
アリス   「あー、ありがとねー」
うさぎ   「アリスは時間を無駄にしすぎだよ」
アリス   「時間なんて何もしなくても勝手にやってくるんだから別にいいじゃない。気にすることないって」
うさぎ   「えー」
アリス   「私が頑張っても頑張らなくても明日が来るなら頑張らないほうが楽でしょ?」
うさぎ   「そっかー」
アリス   「で、なんだったの?」
うさぎ   「これ」
アリス   「あ、懐中時計だー」
うさぎ   「アリスに似合うんじゃない?」
アリス   「ほんとに?どう?」
うさぎ   「似合ってるよ」
アリス   「でもこれ止まってる。壊れてるのかしら」
うさぎ   「ほんとだ」
アリス   「まあでもいいや、別に時間見るわけじゃないし」
うさぎ   「時計なのに?」
アリス   「だって好きな時間に起きて好きな時間に寝るから時間なんて関係ないじゃない」
うさぎ   「あぁ…そういうこと…」
アリス   「おしゃれだし。えへへ。…?なんで私の知らないものが私の部屋にあるのかしら」
うさぎ   「さぁ?」
アリス   「誰かからの贈り物?」
うさぎ   「落ちてたんだよ?しかも壊れてるし」
アリス   「似合ってるし、いいや」
うさぎ   「アリスがそういうなら」
アリス   「もしかしたら、白馬の王子様とか」
うさぎ   「マンガの読みすぎじゃない?」

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