成人式用脚本 −大人の自覚ー
『大人の自覚』

 荘厳な雰囲気と表情。
 向かい合う二人。

 ゆっくりと話し始める。

A 成人、おめでとうございます。

 B、Aの言葉を噛み締めるように一息ついて、

B ありがとうございます。

 間。

A これよりあなたに、大人になるために必要なものを授けます。

 B、戸惑いながらもゆっくりと頷く。

B はい。

 A、大人になるために必要なものをパントマイムで渡し、Bはそれを受け取る。
 それらは目には見えないものである。

 A、箱状の物を三つ手渡す。

A まずは選挙権。年金。保険。

 B、受け取る。それなりの重さがあるようだ。
 B、それらを傍らに置く。

A 次に酒とタバコ。

 A、ビールの缶とタバコの箱を渡す。

 B、それを受け取りながら、

B キリン、一番絞り・・・、マイルドセブン、3ミリ・・・
A 基本編です。

 B、「酒」と「タバコ」を傍らに置く。

A ついでにこれも。

 A、別の「酒」と「タバコ」を渡す。

B アサヒ、スーパードライ・・・、マルボロ、金・・・
A 基本編です。

 B、「酒」と「タバコ」を傍らに置く。

A (饒舌な感じで)大人といえばビールです。発泡酒や第三のビールは除いて、サッポロの生絞りなんかは、すっきりしていて飲み易いと思います。キリンなら一番絞りがクセが少なく、アサヒは咽越し重視なので一気に飲めるならスーパードライが美味しいと思います。それとやはり――
B ・・・・・・
A ・・・失礼。

 A、一息ついて仕切りなおし。

A そしてこれが、「夜のお店」。

 A、何かよくわからない形の物を手渡す。
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