『無題』

(『むだい』)
初演日:2014/8 作者:ちーもも
  『無題』

美術館。客1、現れる

客1「すいません、大人1枚」

受付で支払いをし、フロアに入る客1
客1、壁に掛かる絵のタイトルの銘板に目を懲らし、やがて離れて絵を見る

客1「ふーん、あー、なるほどね〜」

客1、2枚目の絵に移動。
後ろから客2、バタバタと入ってくる。1枚目の絵の銘板を右手で隠しながら見る

客2「(絵を見て感動を身振りと擬音のみで表現してください)」

客1、客2を不審そうに見ている
やがて客2、2枚目の絵に移動。絵の銘板を右手で隠しながら見る

客2「(絵を見て感動を身振りと擬音のみで表現してください)」
客1「あの…」
客2「(絵を見て感動を身振りと擬音のみで表現しててください)」
客1「あの、すみません」
客2「(絵を見て感動を身振りと擬音のみで表現しててください)」
客1「あのっ!」
客2「あい!?」
客1「「あい!?」じゃなくて。その、手!」
客2「手?」
客1「手!」
客2「手」

客2、左手を客1に差し出す

客1「手。じゃなくて!そっちの手!」
客2「手?」
客1「手!」
客2「手」

客2、銘板を隠す手を左手に代えて右手を差し出す

客1「手。じゃなくて!あの、その絵のタイトル隠すの止めていただけますか?」
客2「(かつてない絶望顔)」
客1「え、そんなにショック!?」

客2、両手で銘板を隠してすがるようにさめざめと泣く

客1「えぇ〜?変な人だな。…あのですね、タイトル見えないと、他のお客さんに迷惑だと思うので…」

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