泡沫の夢 −うたかたのゆめ−

(うたかたのゆめ)
初演日:0/0 作者:藤。

【泡沫の夢 −うたかたのゆめ−(統合版)】

所要時間:約50分

作者:藤。






大正〜昭和初期くらいで。
やんわり時代物ぽい雰囲気出たらイイ的な。




【キャラ設定/セリフ数】
加賀 瑞希(かが みずき/145):16歳 いいとこのお嬢様。お転婆、天真爛漫がにあう、お嬢さまとはいえないような明るい活発な子。


嘉彦(よしひこ/98)      :28歳 瑞希の家に代々仕える執事。小さいころから瑞希について何かしら世話をやいている。
                     成長するたびに綺麗になっていく瑞希に恋心をもっているものの立場ゆえになにもいえない。
                     言いたくない。


日向(ひゅうが/61)      :22歳 日向家次男。優秀な長男と比較され育った。
                     やさしく接してくれた瑞希の一目ぼれし、見合い話しを勧める。
                     しかし自分ではなく格下の嘉彦ばかり気にする瑞希に日向は次第に嫉妬で狂っていく。


父親(36)           :日向と被りで演じてください。別でもかまいません。








※ タイトルコールは誰が言っても良い、指定なしです。そのまま嘉彦役の方が言ってくれてかまいません。





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嘉彦 :「小さいころから側にいた。ただただ可愛かった。妹のように思っていた。
     この子に仕えられるなんて、幸せだ、と。それしかなかった。
     だけど、時がたつにつれていつからか抱く感情に苦しさを感じていた。
     いつか他の誰かの元に行く、己が仕える主人に、俺は…。」





     タイトルコール:「泡沫の夢」







【加賀家屋敷】



瑞希 :「たっだいまー!よしー!今日のおやつはなーにーーー!」

嘉彦 :「…瑞希お嬢様…色々と申しあげたい事は多々あるのですが、まずは淑女たるものそのような大きな声で
     挨拶なさるのはどうかと思います。」

瑞希 :「あーあーあー!また嘉彦の小言が始まったー。」

嘉彦 :「ほう、では今日のおやつは無しということで。」

瑞希 :「……ただいま戻りました、本日のおやつは何でしょう?」

嘉彦 :「よろしい。……今日は瑞希お嬢様の好きなアップルパイですよ。
     用意しておきますから、荷物を置いてきてください。」

瑞希 :「はーい!やったね!そうじゃないかと思ってたんだよねー、匂いからして!」

嘉彦 :「あ、また…瑞希お・じょ・う・さ・ま?」

瑞希 :「う…もう!ちょっと位いいじゃない…!」

嘉彦 :「いけません、品位を感じられません。」

瑞希 :「あ、そろそろ嘉彦、終業時間でしょ?一緒におやつ食べましょうよ。」

嘉彦 :「私に終業時間なんてありません。話をそらさないでください。」 

瑞希 :「むう…。二人の時くらい堅苦しいのなんて良いっていってるじゃない。息が詰まっちゃう。」

嘉彦 :「いけません。」

瑞希 :「なによー!嘉彦は執事の前に私の幼馴染みじゃない!
     それこそ私が生まれたときからずっと傍にいるのよ?
     いまさらそんな畏まったって違和感しか感じないわよ!」

嘉彦 :「…ですから、いけませんと何度も申したはずです。
     いくら幼馴染みであろうと私は加賀家に代々執事として仕える家系ですし、
     旦那様に雇われています。その旦那様の一人娘に馴れ馴れしく口を利くなどと…。」

瑞希 :「急にそんなこと言われたって…。なんでそんな急にその口調になったの?変よ。」

嘉彦 :「それは…お嬢様も、もう16歳。立派な大人でございますから、ええ。」

瑞希 :「…嘉彦?目が泳いでるわよ?」

嘉彦 :「と、とにかく!お嬢様は良くても私が困るんです。」

瑞希 :「お父様のことを心配してるの?…大丈夫よ、お父様知ってるもの。」

嘉彦 :「はい!?」 

瑞希 :「昔からずっと一緒にいるのよ?
     よしが私に敬語使わない時があること、知らないほうがおかしいでしょう?」

嘉彦 :「そうですが!…旦那様がいる前では極力隠していたのに…っ。」

瑞希 :「無駄な努力ねー。だから、ね?」

嘉彦 :「だ、だめです…!!」

瑞希 :「いつものよしが良いよー!じゃなきゃ泣いてやる!」

嘉彦 :「お嬢様…っ。」

瑞希 :「う、うう…よしぃ…。(うそ泣きっぽく)」

嘉彦 :「な、泣いてもだめです…!!」

瑞希 :「ひ、っ…うう…急に冷たくなってさー…さみしいよー。」

嘉彦 :「…………。」

瑞希 :「よしは、わたしのこと、もう嫌いなんだ…!」

嘉彦 :「………っ。」

瑞希 :「なにもいってくれないいいいいい!うわああん!」

嘉彦 :「……………もういい、わかった、わかったから!!…俺の負けだ。」

瑞希 :「ふふん!私に勝とうなんて甘いのよ!あきらめなさい!」

嘉彦 :「はいはい、普通に喋ってやるからさっさと荷物置いて来い。パイが冷めるぞ。」

瑞希 :「はーーーい!…あっ、私、2切れ食べるからね!!お願いねーーー!」

(瑞希、自室に行く)



嘉彦 :「…ったく、夕餉の前だっての。食べきれないだろ、あの馬鹿。」

父親 :「……嘉彦。」

嘉彦 :「!?だ、旦那様…!」

父親 :「ああ、良い。楽にしなさい。」

嘉彦 :「は、はい…。旦那様、このような給仕場にわざわざ出向くなど、どうなさったのですか?」

父親 :「ん?…ああ、先日のパーティーの後も話しただろうが…瑞希の事だ。 
     あれももう16だ、そろそろ見合いでもさせようと思ってな。」

嘉彦 :「…はい、それは私とて承知しております。お嬢様への態度も、あの日旦那様からお話があった後、
     私なりに距離を置いておりますし。」

父親 :「そうか…。実はな、日向家の次男が瑞希を気に入っておるらしく…私は良い話だとは思うんだが、
     嘉彦…お前はどう思う?」

嘉彦 :「私は…ええ、私もよいと思います。日向といえば最近名を聞く家。
     伝統こそないにしろ、日向の経営する貿易会社の成長は目覚しく、
     これからを期待できる家ではないでしょうか。」

父親 :「うむ…そうだな。この加賀家は伝統はあるが財は日向に劣る。
     もしもこの見合いが上手くいけば双方に利益があるだろう。」

嘉彦 :「はい…そうですね…。」

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