成仏しちゃう

(じょうぶつしちゃう)
初演日:0/0 作者:長谷川芳輝
 5.成仏しちゃう

 時は昭和。小説家が机に向かってペンを構えている。名も無き幽霊がその背後にいる。

 小説家「…。あの、落ち着かないのですが」
 幽霊 「すると、ハーブティーを淹れてくるといいですよ」
 小説家「…。そうさせていただきます」

 小説家が行くと、幽霊はそれについてくる。

 小説家「どうしてそうやってついてくるんですか」
 幽霊 「ついていきますよ。逃げられたらどうしようもないですからね」
 小説家「だからって、刃物押し付けないでもいいでしょう」

 小説家がちょいとどくと、幽霊は刃物を持っている。

 幽霊 「こうでもしないと書いてくれないでしょう」
 小説家「大体、あなた幽霊なんでしょう。なのにどうしてそんなにも現実的な攻め方をするのですか」
 幽霊 「分かりましたよ。こうしたら書いてくれるのですね」

 幽霊は刃物を投げ捨てる。

 小説家「あ、危ないなあ」
 幽霊 「ほら、書いてください」
 小説家「…書く」
 
 机に戻る。小説家、書き始める。

 幽霊 「今、何を書いていますか?」
 小説家「…」
 幽霊 「私の遺作をかいてくれるんですよね」
 小説家「…」
 幽霊 「調子に乗って、今、自分の作品書いていますよね」
 小説家「本業ですから」
 幽霊 「えいっ!」

 幽霊は小説家に対して何かしらの攻撃のポーズ。

 小説家「げえっ」
 幽霊 「書くって言いましたよね。私の言葉をちゃんと文にするって言いましたよね」
 小説家「そん、そんな飛び道具あるなら言ってよ。刃物なんて出さないで初めからそれにしといてよ」
 幽霊 「ほら、書いてください」

面白いと思ったら、続きは全文ダウンロードで!
御利用機種 Windows Macintosh
E-mail
E-mail送付希望の方は、アドレス御記入ください。


ホーム