顧客参加型の3人劇(朗読劇も可)高度1万メートル
〜僕たちを乗せた翼は
高度1万メートル〜僕たちを乗せた翼は〜
オグリエイタ
登場人物
伊東貴子…35歳 ツアーナビゲータ 帝国エアラインズ社員
原田一郎…50歳 パイロット 帝国エアラインズ社員
有川広見…42歳 ビジネスマン 健康器具メーカー「スマイリー」日本支社代表
舞台設定
会場が「機内」という設定。
会場には空港の効果音(離発着の音)。
朗読の場合は役者3人が並んで座ればいいが、
演劇の場合は、場面転換なしで実施するため、
センターから少しは離れた場所にコックピットの場所を設定して、原田はそこに位置する。
当日のチケットをボーディングパスのイメージにしたり、
上演途中、キャビン・アテンダントがワゴンで飲み物を配る演出も効果的。
できれば機内と同じように、正面に2台のテレビを置きたいところ。
席の配置も機内のように、列と列の間を少し開け、キャビンアテンダントが通れるように。
3人以外の出演(女性2名。ほとんど演技なし)
本橋さん キャビン・アテンダント1 (役者でなくてもいい)
野川さん キャビン・アテンダント2(役者でなくてもいい)
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さあ、脚本開始!
7月3日。朝10時。ホノルル空港でトランジット中の機内。
さあ、まもなく離陸予定。
シーン1 客室(ホノルルの離陸前)
▼SE/飛行機の離着陸の音(小さく)
■演奏(ピアノ)開始
原田(機内アナウンス)
皆様、おはようございます。TA402便、機長の原田でございます。
ただ今、ホノルル空港での燃料補給が終了いたしました。管制センターから、当機に離陸許可が下り次第、離陸準備に入りたいと思います。なお、お客様がまだ1名、お席に戻られてないようですが、地上スタッフによりますと、今、搭乗口を通過されたということですので、間もなく到着されます。今後、飛行中、何かございましたら、当ツアーのナビゲータの伊東、またはお近くのキャビン・アテンダントまで、ご遠慮なく声をおかけください。それでは、帝国エアラインズの空の旅を、引き続き、お楽しみください。
■演奏(ピアノ)終了
(伊東、落ち着かず、原稿を手に歩きまわり、深呼吸したり、原稿を確認したり)
伊東(独り言)あーいやだ、いやだ。こういうの昔から駄目なんだよな、緊張して。
でも、がんばれ! 伊東貴子! 夢にまで見た、初めてのツアーナビゲータの仕事!
(気合いを入れる小さなガッツポーズ「ヨシッ!」)
(伊東、センターに異動。客席に頭を下げる)
えー、皆様、こ、こんにちは。あ、ハワイですから「アロハー」の方がいいかもしれませんね。えー、さっき機長から案内がありましたが、ホノルルでの給油が無事終わったようです。え―、夜の9時頃に成田を出発し、現在、なんと同じ日の朝10時。時差の関係で、時間をさかのぼっています。
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