Symphony

(しんふぉにー)
初演日:2016/11 作者:★いるか★
〜Symphony〜

〜人物紹介〜

京介(きょうすけ)♂20歳
 皆のアイドル的存在。スポーツ万能、リーダシップを常に持っている。
 美佐と付き合っていた。
 しかし、美佐の死後ふさぎこみ、何も出来ない青年になってしまった。

尚人(なおと)♂20歳
 兎に角優しい。瑠璃の事が好き。でも、瑠璃が京介の事を好きなため
 今まで、瑠璃から京介の相談事を一手に引き受けていた。

瑠璃(るり)♀20歳
 天然元気娘。京介の事が好き。でも、根は真面目。空元気も出せるが、
 その反動で落ち込んだときは、暗くなる。

夏花(なつか)♀26歳
 謎のお姉さん。ひょんな事から京介と出会う。京介の事を大事に想い、
 いつも励ましてくれる。

美佐(みさ)♀20歳(故人、劇中には出てきません)
 元京介の恋人。優しく京介の事を支えてきた。前には出る事は無く、
 いつも後ろから皆を見つめていた。常に微笑を絶やさない。


役表
 京介♂:
 尚人♂:
 瑠璃♀:
 夏花♀:


〜第一幕〜

 京介、中央で体育ずわり。
 明転。
 しばらくして、上手から夏花登場。

夏花 お一人ですか?
京介 え、えぇ。
夏花 横、座ってもいいですか?
京介 あ、はい。どうぞ。

 間

夏花 暑いですね。
京介 そうですね。
夏花 私、この場所好きなんです。広がる草原と遠くに見える海。
   なーんか、落ち着く。そう思いません?
京介 そうですね。
夏花 昨日もここに居ませんでした?
京介 えぇ、居ましたけど・・・
夏花 ここ、好きなんですか?
京介 心が少し楽になるんです。
夏花 何かあったの?
京介 いえ・・・特には。
夏花 ふふ、嘘つき。顔に「何かありました」って書いてある。
京介 そうですか?
夏花 うん。で、何があったの?
京介 知人が死にました。
夏花 そう。
京介 はい。
夏花 そっか。それで君は、たまにここに来てるんだ。もう、何ヶ月になるの?
京介 3ヶ月位前になります。
夏花 そっかぁ。私は、ここに通うようになってから1ヶ月になるかな。
   もしかして・・・ 亡くなった人って、彼女さん?
京介 えぇ。
夏花 そう。辛いわね。

 間

夏花 交響曲。
京介 なんですか?
夏花 感じない? 光、風、蝉の鳴き声、草花、緑の芝生。ここは、それらが交わって
   一つの交響曲を奏でているの。
京介 そうですか。
夏花 さっきから「そうですか」ばっかり。暗いぞ、少年。
京介 少年って歳じゃ無いですけどね。
夏花 あのさ、想い続ける事も必要かもしれないけど、今の君には別な何かが
   必要じゃ無いのかな?
京介 別の何か?
夏花 良かったら、携帯の電話番号教えてくれない?
京介 え!?
夏花 減る物でもないし、いいでしょ。
京介 でも、まだ出会って10分も経ってないですよ。
夏花 フィーリング。一緒に居た時間だけが二人を仲良くするとは限らないわ。
京介 そうですね。
夏花 ほら、また「そうですね」。ボキャブラリーが無いのかな君には?
   はい、紙、ペン。これに君の名前と電話番号書く。
京介 わかりましたよ。(電話番号と名前を紙に書く)。はい。どうぞ。
夏花 へぇ〜 京介君ね。私は夏の花と書いて夏花。覚えておいてね。
京介 夏花さんですね。わかりました。
夏花 ほらほら、暗いぞ、少年。人は一人で生きるにあらず。
京介 だから、少年じゃ無いって・・・
夏花 さーて、お姉さんは、そろそろ帰るかな。
京介 自分はもう少しここに居ます。
夏花 またね、京介君。
京介 えぇ。また。

 夏花、上手にハケ
 徐々に暗転

〜第二幕〜

 京介は舞台の右で立つ。
 明転。
 SE:携帯の着信音

京介 あ、尚人から電話だ。

 尚人が舞台左手に出てくる。

尚人 もしもし、俺。
京介 どうかしたか?
尚人 ちと、相談事があってな。小杉まで出てこられないか?たまには飲もうぜ。
京介 かまわないけど、どうせ瑠璃ちゃんの事だろ。
尚人 あぁ、そうなんだ。頼むよ。
京介 分かったよ。で、何時にどこに行けばいい?
尚人 夜の9時にサフラン亭でどうだ?
京介 OK。じゃぁ、後でな。
尚人 あぁ、頼んだぜ。

 尚人ハケ、京介中央に、京介にピン

京介 今の俺に一体何が出来るんって言うんだ。美佐、俺は一体どうすればいい?
   答えてくれるはず無いよな。俺もお前の後を追えばいいのか?
   美佐、会いたいよ。お前の言葉が欲しいよ。

 SE:携帯の着信音

京介 また電話だ。ん?知らない番号だな。宅配便のドライバーからかな?
夏花 もしもし?
京介 はい。
夏花 私よ。夏花。もう忘れた?
京介 あぁ、夏花さんでしたか。知らない番号だったので、びっくりしましたよ。
夏花 京介君、一つ聞いておきたかった事があったの。
京介 なんですか?
夏花 今の君には何が必要なの?
京介 ・・・・美佐の笑顔が見たい。美佐の声が聞きたい。
夏花 美佐さんって、貴方の恋人だった人のこと?
京介 えぇ。
夏花 そっか。過去を変えたい? 美佐さんに生きていて欲しい?
京介 当たり前じゃないですか!
夏花 そうね、今はそれでいいわ。でもね。朝日は誰にでも昇るものよ。
   そう・・・貴方にも。残酷かもしれないけどね。でもね、覚えておいて。
   今日という日は明日には過去になっているのよ。
京介 ・・・・・・
夏花 今はそれだけ。じゃぁ、またね。
京介 失礼します。

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