昨日の僕から明日の君へ
登場人物
大地(ディーノ。)
希(ファウスティナ。)
洋輔(市民1。)
美佐(市民2。)
はじめ(市民3。)
桜(オルランド。)
マエストロ
M・0(シリアスな感じの曲で。)、IN。照明暗くなる。ディーノ、オルランド、板付き。よき所でM・0収まっていく。
舞台は西暦150年。剣で切り裂いた音から舞台は始まる。
S・E「ズシャッ!!」
明転。下手でオルランドが蹲る。その目の前には大国の戦士ディーノ。
ディーノ「しくじったな。蛮族無勢が我が国に楯突くからだ。」
オルランド「慈悲はないのか・・・。」
ディーノ「情けない。軽蔑に値するぞ、その弱さ。吐き気がする。」
オルランド「世界に変化を。この意思が弱いと?情けないと?」
ディーノ、剣をオルランドの首に向ける。オルランドは黙る。喉笛を掻っ切る。
オルランド「ガッ!!」
ディーノ「これでもう、喋れまい。」
ディーノ、オルランドの心臓を突く。(S・E、刺す音。)オルランド、声もなく息絶える。
上手後ろのパネルから、顔を隠した市民たちが現れる。拍手(ざわつき。)。(洋輔=市民1 美佐=市民2 はじめ=市民3)
ディーノ「・・・また貴様らか。何を嗅ぎまわっている。」
市民3「いやいや、素晴らしい腕前、そして哲学をお持ちで。」
市民2「あら大変、首から血が出てるよ。」
市民1「ドクドク出てるね〜。」
ディーノ「馬鹿にしているのか?」
市民1「そんな藪から棒に・・・。」
市民3「くわばらくわばら・・・。」
ディーノ「気が立っている。用がないなら付きまとうな。」
市民2「ふふふ・・・。弱さは軽蔑に値する・・・ですか。確かにあなたはお強い。さぞかし姫君からの信頼もお厚いのでしょうねぇ。」
ディーノ「ふん。私ごときの一兵士。姫君がお気に止められるはずもない。」
市民3「ですな。それにその武器。蛮族のそれとは性能がまるで違う。」
ディーノ「・・・貴様ら何が言いたい?」
市民1「弱さを嫌う意思と変化を求める意思・・・。」
ディーノ「?わかるように話せ。」
市民2「もしあなたの武器と彼のそれが反対なら。今倒れているのはあなたかもしれませんなぁ。」
ディーノ「武人を小馬鹿にするとは肝が据わっているな。」
市民3「何を迷っている?そんなにピリピリギザギザして。」
ディーノ「意味がわからん!貴様らは会話ができんのか!?」
市民2「逃げるのか?明日から。いや、昨日から。」
ディーノ「・・・うるさい!」
市民1「弱さを殺すこと。それは明日への希望を殺すことだ。」
ディーノ「黙れ!!(剣を抜く。)」
市民3「哲学にも背を向けるか。・・・いいだろう。教えてやろう。」
ディーノ「貴様らから教わることなどないと思うがな。」
市民3「あなたの希望。すなわち姫君がさらわれたぞ。」
ディーノ「!!なんだと・・・?」
市民1「ファウスティナの命が危ないと言っている。」
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